電車が混雑する朝、私は手すりにつかまりながら立っていました。すると隣に立っていた若い男性が、大きなスマートフォンを片手に夢中で操作していたのです。
スマホ画面に視界をふさがれ…
その若者は周囲を気にする様子はなく、スマホの画面が私の視界をふさぐように前に突き出されていました。
本当なら窓の外に広がる朝日や、ちょっとした車内広告を眺めて気を紛らわせるのが通勤中の小さな楽しみでした。けれど、その日はスマートフォンに遮られてしまい、視界も気持ちも奪われたようでした。
もっと周囲を気にして!
周囲の乗客もどこか落ち着かない様子で、私自身も少しずつイラ立ちを覚えていきました。
「もう少し周りへの配慮があればいいのに」と思いながらも、直接声をかける勇気は出ませんでした。それでも、公共の場ではひとりの行動が周囲の体験に大きく影響することを改めて実感しました。

