肺動静脈瘻の治療
肺動静脈瘻の主な治療はカテーテルを用いた血管塞栓術で、異常血管を閉塞することで症状の進行を防ぎます。
瘻をつくっている流入動脈が太い場合には、手術による切除が検討されます。
治療後は、再発を防ぐために定期的な検査とフォローアップが重要です。
症状がない場合や、軽度の症状しかない場合には、経過観察が選択されることがあります。
カテーテル塞栓術
カテーテル塞栓術は、カテーテルという細い管を足の付け根から血管内に挿入することで、肺動脈の処置をおこないます。
治療中は局所麻酔が使用され、多くの場合、患者が痛みを感じることはありません。
カテーテルで瘻のある部分に到達した後、金属コイルや専用のプラグを使って異常な血管を塞ぎます。
従来の外科手術に比べて体への負担が少なく、短い入院期間で実施可能です。
瘻の数が多い場合には、数回に分けて治療を行うことがあります。
外科的手術
カテーテル治療が適用できない場合や、瘻が非常に大きい場合は、外科的手術が選択され、異常な血管を含む肺の一部を切除する手術が行われます。
手術は体に大きな負担がかかるため、カテーテル治療が困難なケースに限定されます。
肺動静脈瘻になりやすい人、予防の方法
肺動静脈瘻は、遺伝的な要因が関係することが多く、特にHHTの家族歴がある人は発症リスクが高いとされています。
HHTは鼻血や皮膚の毛細血管の拡張といった症状が現れるため、こうした兆候がある場合には医療機関での検査を検討しましょう。
特にHHT患者や患者の家族は、定期的に検査を受けることが勧められています。
肺動静脈瘻は先天性の病気であることが多く、予防が難しい疾患ですが、早期診断と治療によって合併症を防ぐことが可能です。
自覚症状が乏しいことも多いため、健康診断などの定期的な検診を受けて早期発見に努めましょう。
発症後、歯科治療や怪我の際には細菌感染を防ぐために抗生物質の使用が推奨されています。
スキューバダイビングや高山登山など、空気塞栓や低酸素血症のリスクを伴う行動を避けることも重要です。
関連する病気
遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT、オスラー病)
脳梗塞脳膿瘍
細菌性心内膜炎
多血症肺高血圧症
参考文献
近畿中央呼吸器センター診療部肺動静脈奇形(AVM)
HHT JAPAN: 日本HHT研究会肺動静脈瘻(ろう)
肺AVMに対するIVR/IVR会誌/23巻/1号/p78-90/2008

