「頭皮に赤い斑点ができる」症状が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「頭皮の赤い斑点」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
頭皮湿疹
頭皮湿疹は、頭皮に赤い斑点やかゆみ、ヒリつきが出る炎症の総称で、皮脂の分泌過多やストレス、乾燥などが引き金になります。悪化するとフケや湿った赤みが広がることもあります。まずは頭皮を清潔に保ち、刺激の少ないシャンプーへ切り替えることが大切です。症状が長引いたり、斑点が増えたりする場合には皮膚科で外用薬を用いた治療を受けましょう。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は皮脂の多い部位に起こりやすく、頭皮に赤い斑点やかゆみ、フケが出やすくなります。マラセチアという常在真菌の増殖が関わるとされ、季節の変化やストレス、生活リズムの乱れも悪化要因です。薬用シャンプーや抗真菌薬・ステロイド外用薬で多くは改善します。しかし、症状が繰り返す、広がっている場合は皮膚科受診が勧められます。
乾癬
乾癬は免疫の異常で皮膚の角質細胞が過剰に増える病気で、頭皮に赤い斑点と白い鱗屑(皮膚の粉)が付着するのが特徴です。かゆみを伴うこともありますが、無症状のこともあります。慢性疾患のため、ステロイド外用薬やビタミンD外用薬などで上手にコントロールすることが重要です。乾癬の中でも重症例や関節痛を伴う場合は関節症性乾癬と呼ばれ、免疫抑制剤や生物学的製剤を必要とすることがあります。特に関節症性乾癬は頭皮や爪に症状がでやすいのが特徴です。斑点が広がる場合や頭皮や爪、体にも症状が出る際には早めに皮膚科で治療を受けましょう。
接触皮膚炎(かぶれ)
接触皮膚炎は、シャンプーや毛染め剤、パーマ液、整髪料などが刺激となって起こり、頭皮に赤い斑点やかゆみ、水ぶくれが生じることがあります。原因物質を中止するだけで改善することもありますが、炎症が強い場合はステロイド外用薬が必要です。症状が急速に広がる、痛みが強いといった場合には、皮膚科でアレルギーを含めた評価を受けることが大切です。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎では、遺伝的要因や特異的なアレルゲン(花粉、ダニ、ホコリ、動物、食物、カビなど)に反応するアレルギー体質、皮膚のバリア機能低下などの要因から、頭皮にも炎症が起こり、赤い斑点やかゆみ、乾燥が起こります。季節の変化に伴う皮膚の乾燥、汗やストレスで悪化しやすいため、保湿と適切な外用治療が重要です。原因抗原を避けるなど、生活環境の整備も症状コントロールに役立ちます。斑点が広がる、夜眠れないほどかゆいなど日常生活に支障がある場合は、皮膚科での治療を検討しましょう。
膿痂疹(とびひ)
伝染性膿痂疹(とびひ)は細菌感染によって起こり、頭皮に赤い斑点が急に出現し、膿をもつ水疱やかさぶたが広がることがあります。かゆみや痛みを伴い、掻くことでほかの部位へうつるのが特徴です。小児に多い病気ですが、アトピー性皮膚炎や湿疹を繰り返す大人でもみられます。適切な抗菌薬治療が必要で、市販薬での対処は不十分なことがあります。発熱やリンパ節の腫れを伴う場合は特に早めの皮膚科受診が重要です。
血管腫(良性・悪性)
頭皮に赤い斑点がみられる場合、血管が増殖してできる血管腫の可能性もあります。加齢に伴って現れる老人性血管腫などは良性で、痛みやかゆみを伴わず、経過観察で問題ないことが多いとされています。一方で、ごくまれですが、急に大きくなる、色が濃くなる、出血を繰り返すといった場合には、血管肉腫などの悪性腫瘍が疑われることもあります。赤い斑点の形や大きさに変化がみられる場合には、早めに皮膚科を受診しましょう。
「頭皮に赤い斑点ができた」ときの正しい対処法は?
頭皮に赤い斑点が現れたときは、まず刺激を避けて頭皮を清潔に保つことが大切です。かゆみがあるつい触れたり掻いたりしがちですが、悪化の原因となるため控えましょう。シャンプーや整髪料など、心当たりのある刺激物を一度中止すると症状が落ち着くこともあります。しかし、症状が続く、赤みが広がる、痛みを伴うなどの場合には早めに皮膚科を受診しましょう。
頭皮湿疹・頭皮の赤いできものを落ち着かせる方法は?
頭皮湿疹や赤いできものがあるときは、まず頭皮をやさしく洗い、刺激物を避けることが基本です。熱いシャワーや強い摩擦は炎症を悪化させるため、ぬるま湯でていねいに洗い流しましょう。汗をかいたまま放置すると炎症が続きやすくなるため、運動後はシャワーや入浴を早めに行うことも重要です。症状が軽い場合は保湿性の高い頭皮ケア用品で改善がみられることもあります。ただし、斑点が増える、強いかゆみがある場合には皮膚科での外用薬治療が適切です。
頭皮湿疹・頭皮に赤いできものがあるとき、市販薬を使用しても良い?
市販の抗炎症成分入りローションやかゆみ止めは、一時的に症状を和らげることがあります。ただし、症状の原因が脂漏性皮膚炎や接触皮膚炎、感染症などの場合、市販薬では十分に改善しない場合もあるため注意が必要です。また、ステロイド外用薬を自己判断で長期間使うと症状を悪化させることがあります。数日使用しても改善が見られない、痛みや膿を伴う、斑点が広がるといった場合には、必ず皮膚科を受診してください。
頭皮に湿疹や赤いできものの症状があるときは薬用シャンプーを使用した方が良い?
症状があるときは、使っているシャンプーが刺激となっている可能性があるため、一度控えて刺激の少ない低刺激性シャンプーへ切り替えるのが有効です。脂漏性皮膚炎が疑われる場合には、抗真菌成分を含む薬用シャンプーが役立つことがあります。一方で、乾燥が原因の場合はかえって刺激になることもあるため、自己判断でさまざまなシャンプーを試すのは避けましょう。症状のタイプによって最適なシャンプーは異なるため、長引く場合には皮膚科で相談することがおすすめです。

