顎骨骨髄炎の治療
顎骨骨髄炎の治療には、薬物療法、排膿切開、手術などがあります。
疾患の重症度や健康状態などを考慮して、適切な治療法を検討します。
薬物療法では、抗菌薬やNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)などの鎮痛薬が選択されます。
顎骨骨髄炎の原因が細菌感染である場合は、早い段階での抗菌薬の投与が有効です。
痛みが長く続く場合や細菌感染以外の原因で発症した場合は、非ステロイド性の抗炎症薬を使用して痛みを緩和させることもあります。
口の中に潰瘍がある場合は病変部の洗浄、炎症により膿がたまっている場合は排膿切開による膿の排出が検討されます。
骨髄炎により顎骨が壊死して剥がれた箇所を除去するケースもあります。
抗菌薬や排膿切開による治療が困難な場合には、手術が検討されます。
手術では、感染や壊死をきたしている顎骨を切除します。
顎骨の切除によって、容姿の変化や食事がしづらくなるなどの日常生活に支障が出る場合は、再建術の併用も考慮されます。
顎骨骨髄炎になりやすい人・予防の方法
むし歯や歯周病などで口内環境が乱れている人は、顎骨骨髄炎になりやすくなります。
口内を清潔に保ち、定期的に歯科を受診してむし歯や歯周病を防ぐことは顎骨骨髄炎の予防に効果があります。
糖尿病などの免疫機能の低下を招く疾患がある人や、長期的なステロイド薬の使用歴、放射線治療歴がある人も、顎骨骨髄炎の発症に注意が必要です。
免疫機能がさらに低下しないように、日頃から十分な栄養摂取と休息を心がけましょう。
ビスフォスフォネート製剤を使用している患者が、抜歯やインプラント挿入などの歯科治療をすることで発症につながるケースも少なくありません。
これらの歯科治療を受ける際は、前後3か月間の休薬で発症リスクが下がると言われています。
ビスフォスフォネート製剤を使用している人で歯科治療を受ける場合は、あらかじめ休薬が可能か主治医に相談すると良いでしょう。
抗がん剤やステロイド薬の使用、抜歯などの治療も、顎骨骨髄炎のリスクを高めることが報告されています。
抜歯後の治りが良くなかったり、歯茎の部分の骨がみえたりするなどの症状がある場合は、できる限り早めに主治医に相談してみてください。
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