「胃がんで使用する抗がん剤」の副作用はご存知ですか?医師が徹底解説!

「胃がんで使用する抗がん剤」の副作用はご存知ですか?医師が徹底解説!

胃がんの抗がん剤治療期間

胃がんにおける抗がん剤治療の期間は、治療を行う目的やがんの進行度によって大きく異なります。 手術後の再発予防を目的として行われる「術後補助化学療法」の場合は、一般的な治療期間は6ヶ月から1年程度です。決められたスケジュール通りに完遂することが理想ですが、副作用の程度によっては減量や休薬、あるいは中止を検討することもあります。 一方で、切除不能な進行がんや再発がんに対する治療の場合は、あらかじめ期間が決まっているわけではありません。画像検査や腫瘍マーカーなどでがんの勢いが抑えられているかを確認し、かつ副作用が許容範囲内である限り、治療を継続していきます。薬の効果が薄れてきたり、副作用が強くて続けられないと判断された場合には、別の種類の抗がん剤へ切り替えることを検討します。このように、患者さんの体調やがんの状態を見極めながら、数ヶ月から数年単位で治療と向き合っていくことになるため、ご自身の治療については担当医とよく相談をしましょう。

胃がんで使用する抗がん剤の副作用

吐き気・嘔吐

抗がん剤が脳の嘔吐中枢を刺激したり、消化管の粘膜を傷つけたりすることで、吐き気や嘔吐が起こることがあります。症状の出方は薬剤によって異なりますが、投与当日から数日後に強く現れることが多いです。近年では、吐き気止めの薬が非常に進歩しており、抗がん剤の点滴前から予防的に制吐剤を使用することで、かなり症状をコントロールできるようになってきました。それでも食事が摂れないほど辛い場合には、点滴による水分補給などを行いながら、症状が落ち着くのを待ちます。

骨髄抑制(白血球減少など)

骨髄抑制とは、血液を作る工場である骨髄の機能が低下し、白血球や赤血球、血小板などの血液成分が減少してしまう副作用です。特に白血球の一種である好中球が減少すると、細菌やウイルスに対する抵抗力が弱まり、感染症にかかりやすくなるため注意が必要です。自覚症状がないことが多いですが、発熱や悪寒などがある場合は速やかに医療機関へ連絡する必要があります。定期的な血液検査で数値をモニタリングし、減少が著しい場合には、白血球を増やす注射を使用したり、次回の抗がん剤投与量を調整したりします。

脱毛

抗がん剤は毛母細胞のように活発に分裂する細胞にも影響を与えるため、髪の毛や眉毛などの体毛が抜けることがあります。すべての抗がん剤で起こるわけではありませんが、タキサン系などの特定の薬剤を使用する場合に頻度が高くなります。通常、治療開始から2〜3週間後くらいから抜け始めますが、これは一時的なものであり、治療が終了すれば数ヶ月で再び生えてくることがほとんどです。治療中は帽子やウィッグを使用するなどして、頭皮を保護しながら生活上の工夫を行うことが大切です。

末梢神経障害(手足のしびれ)

特定の抗がん剤、特にプラチナ系やタキサン系の薬剤を使用すると、手先や足先にしびれや痛み、感覚の鈍さといった末梢神経障害が現れることがあります。ボタンがかけにくい、文字が書きにくい、冷たいものに触るとピリピリするといった症状が見られることもあるため注意しましょう。この副作用は、薬の投与回数が増えるにつれて蓄積し、徐々に症状が強くなる傾向があります。症状がひどくなると歩行困難など日常生活に支障をきたすこともあるため、生活への影響が大きい場合は、薬剤の減量や変更、または休薬を検討します。

倦怠感(だるさ)

治療中は、なんとなく体がだるい、疲れやすいといった倦怠感を感じることが多くあります。これは抗がん剤そのものの影響だけでなく、吐き気や食欲不振による栄養不足、貧血、精神的なストレスなど、様々な要因が重なって起こると考えられています。無理をして活動しようとせず、体の声に耳を傾けて十分に休息をとることが重要です。一日の中で活動する時間と休む時間のメリハリをつけ、ご家族や周囲の方のサポートを受けながら、体力を温存する生活スタイルを心がけてください。

配信元: Medical DOC

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