「体質性黄疸」の初期症状を医師が解説 黄疸が出るのに治療不要なの?

「体質性黄疸」の初期症状を医師が解説 黄疸が出るのに治療不要なの?

体質性黄疸の治療

体質性黄疸のなかでも、クリグラー・ナジャー症候群では早期に治療を開始する必要があります。

クリグラー・ナジャー症候群の治療は、主に高ビリルビン血症に対する対策から始まります。高ビリルビン血症を落ち着かせるために、輸液療法や光線療法をおこないます。
光線療法は青色のLED光を体に照射する方法で、LED光によってビリルビンの分解を促すことで体外への排泄を助ける効果があります。根本的な治療として、可能であれば肝臓移植が検討されます。グルクロン酸抱合酵素の活性を誘導する薬である「フェノバルビタール」を継続的に投与することもあります。

肝臓移植を受けた場合、生涯にわたって免疫抑制療法を続ける必要があります。
免疫抑制療法には感染リスクや悪性新生物の発生の恐れもあるため、継続的な経過観察が必要です。

肝臓移植を受けていない場合、対症療法として光線療法を長期的に続けることがあります。この場合、定期的にビリルビン値をモニタリングし、必要に応じて治療の強度を調整します。

いずれの場合も、患者の状態を慎重に観察し、個々の症例に応じた治療法を選択することが重要です。
患者とその家族に対する適切な説明と支援も、長期的な治療管理において欠かせない要素となります。

体質性黄疸になりやすい人・予防の方法

体質性黄疸は遺伝的要因によって引き起こされる疾患であるため、特に一親等の家族や親族に発症者がいる人がなりやすいとされています。
両親のどちらかが保因者である場合も、遺伝子変異により子どもが発症する可能性があります。
ジルベール症候群は主に常染色体優性遺伝によって発症しますが、ほかの種類では遺伝形式が異なる場合もあります。

体質性黄疸の予防方法はありません。
しかし、自身が体質性黄疸であることを認識しておくことは重要です。
特に過度の疲労やストレス、妊娠、出産などが黄疸を悪化させる可能性があるため、これらに配慮することで症状への対策を図れます。


関連する病気

ジルベール症候群

クリグラー・ナジャー症候群

デュビン・ジョンソン症候群

ローター症候群


参考文献

一般社団法人日本臨床検査医学会臨床検査のガイドライン黄疸

日本内科学会雑誌5.体質性黄疸

小児慢性特定疾病情報センター34クリグラー・ナジャー(Crigler-Najjar)症候群

日本小児血液学会雑誌Gilbert症候群と血液疾患

配信元: Medical DOC

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