離婚翌日に再婚、すぐに子ども誕生…元夫は不倫していた?あまりの急展開に妻が怒り「離婚を取り消したい」

離婚翌日に再婚、すぐに子ども誕生…元夫は不倫していた?あまりの急展開に妻が怒り「離婚を取り消したい」

離婚の翌日に、夫が昔の浮気相手と再婚していた──。

そんな衝撃的な出来事に直面したという投稿が、SNSで注目を集めました。

投稿によると、夫は「離婚してほしい」と一方的に切り出し、妻と子どもたちを残して家を出ていったといいます。

ところがその後、離婚した翌日に、別の女性と再婚していたことが戸籍で判明しました。しかも、その相手は数年前に夫が浮気していた女性で、再婚直後に出産までしていたそうです。

あまりに急すぎる再婚と出産に、元妻や子どもたちは強い憤りを感じているといいます。

もしも再婚相手と、離婚前から不倫関係にあった場合、離婚の取り消しや慰謝料請求は可能なのでしょうか。澤藤亮介弁護士に聞きました。

●「詐欺」が認められれば離婚の取り消しは可能

──離婚の翌日に再婚し、直後に出産までしていた場合、不倫関係が継続していた可能性が高いように思われます。このようなケースで、離婚を取り消すことはできるのでしょうか。

このようなケースでは、協議離婚によって離婚届が提出されて、いったん法的に離婚が成立している以上、事後的に離婚を取り消すためには、相手方による「詐欺」が認められる必要があります(民法764条、747条1項)。

このケースでは、元夫が、実際には再婚相手との不倫交際を続けていたにもかかわらず、その事実を隠したまま協議離婚に応じさせた点が、「詐欺」にあたるかどうかが問題となります。

具体的な手続きとしては、まず家庭裁判所に「離婚取消調停」を申し立て、話し合いによる解決を試みることになります。

しかし、相手方(この場合は元夫)が離婚の取り消しを認めない場合、調停は不成立となり、次のステップとして「離婚取消訴訟」に進むことになります。その中で、元夫の行為が「詐欺」にあたるかどうかについて、裁判所の判断を求めることになります。

なお、離婚の取り消しを求められる期間には制限があります。「騙された」と知ってから3カ月以内に、家庭裁判所に離婚取消調停を申し立てなければならず、期限を過ぎると請求できなくなるため注意が必要です(民法764条、民法747条2項)。

●離婚後でも元夫や再婚相手に慰謝料請求できる?

──もし離婚前から不倫関係があったと認められた場合、離婚後であっても、元妻は元夫や再婚相手に慰謝料を請求できるのでしょうか。

「すでに離婚しているから、慰謝料は請求できない」と思われがちですが、離婚後であっても、離婚前の不貞行為を理由として慰謝料を請求することはできます。

このケースでは、再婚相手が、離婚の翌日に再婚し、その直後に出産しているという事実があります。厳密には、出生した子どもの生物学的な父親が元夫であることが前提となりますが、離婚前から男女関係があったことは、比較的簡単に推認できるケースと思われます。

そのため、元夫と再婚相手の双方に対する慰謝料請求が、裁判上も認められる可能性は高いと考えられます。

ただし、不貞行為に基づく慰謝料請求には、3年間の消滅時効があります。不貞行為の事実と、その相手が誰であるかを知ってから3年が経過すると、時効によって請求できなくなるおそれがあるため、注意が必要です。

具体的な請求方法としては、まず裁判外で慰謝料請求をおこない、交渉がまとまらない場合には、元夫と再婚相手を共同被告として地方裁判所に訴訟を提起する流れが一般的です。

【取材協力弁護士】
澤藤 亮介(さわふじ・りょうすけ)弁護士
東京弁護士会所属。2003年弁護士登録。2010年に新宿(東京)キーウェスト法律事務所を設立後、離婚、男女問題、相続などを中心に取り扱い、2024年2月から現在の法律事務所でパートナー弁護士として勤務。自身がApple製品全般を好きなこともあり、ITをフル活用し業務の効率化を図っている。日経BP社『iPadで行こう!』などにも寄稿。ご相談のご予約は、web上のカレンダーで空き状況をご確認いただきつつweb上で完結することができます。
事務所名:向陽法律事務所
事務所URL:https://www.keywest-law.com

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