「大葉」はレタスより栄養が”濃い”?健康効果を高める食べ方も管理栄養士が解説!

「大葉」はレタスより栄養が”濃い”?健康効果を高める食べ方も管理栄養士が解説!

大葉には、身体の健康維持に必要なさまざまな栄養素が豊富に含まれています。β-カロテンやビタミンK、ビタミンEといった脂溶性ビタミンをはじめ、ビタミンCやビタミンB群などの水溶性ビタミンも含まれます。また、カルシウム、鉄、カリウムなどのミネラルや、ポリフェノール類といった抗酸化物質も備えており、少量でも栄養密度が高い食材です。独特の香り成分であるペリルアルデヒドは、食欲を刺激するだけでなく、防腐作用による食中毒予防の一助となる可能性があります。本記事では、大葉が持つ栄養素の特徴と、他の野菜との比較を通じて、日常の食事における大葉の位置づけを解説します。

中西 真悠

監修管理栄養士:
中西 真悠(管理栄養士)

■経歴
2020年3月女子栄養大学栄養学部実践栄養学科卒業
2020年4月株式会社野口医学研究所入社
同年よりフリーの管理栄養士として活動開始、現在に至る

・法人向け健康経営支援サービスの立ち上げと推進(新規および既存顧客への営業活動を主導)
・食と健康に関する指導プログラムの実施(延べ2000人以上を対象にセミナーや測定会を通じて個別指導を実施)
・SNSでの情報発信によるブランディング
∟ Instagramにて食と健康に関する情報を発信し、フォロワー5万人超を達成
∟ 企業のSNS商品撮影代行やレシピ開発を400件以上実施
・サプリメントや雑貨のお客様相談室にてコールセンター業務を担当
・保険調査業務の実務を担当

大葉に含まれる主要な栄養素

大葉には、身体の健康維持に必要なさまざまな栄養素が豊富に含まれています。特に注目されるのは、ビタミン類やミネラル、抗酸化物質などです。

ビタミン類の豊富さと特徴

大葉は、ビタミンAの前駆体であるβ-カロテンをはじめ、脂溶性ビタミンを含む食材として知られています。β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換され、視覚機能の維持や皮膚・粘膜の健康に関与します。粘膜は外部からの刺激や病原体に対する“入口の防御”として働くため、結果的に体調管理の基盤を支える栄養素として位置づけられます。
さらに、大葉にはビタミンKも含まれており、血液凝固に関わるだけでなく、骨の健康維持にも関与することが知られています。食事からのビタミンK摂取は、骨代謝を支える栄養戦略の一部として考えられますが、特定の薬(ワーファリン等)を服用している場合は、摂取を制限されることがあるため、必ず医師に相談してください。

加えて、ビタミンEやビタミンCといった抗酸化ビタミンも含まれます。ビタミンEは脂質の酸化から細胞を守る働きが期待され、ビタミンCは水溶性で体内のさまざまな反応に関わります。ただし、ビタミンCは熱や水に弱い性質があるため、大葉を長時間水にさらしたり、加熱しすぎたりすると損失が起こりやすい点には注意が必要です。薬味として刻んで仕上げに加える食べ方は、香りを活かせるだけでなく、水溶性ビタミンの損失を抑える工夫にもなります。
また、ビタミンB群も含まれており、エネルギー代謝を支える栄養素として役立ちます。ただし、大葉単体で必要量を満たすことは現実的ではないため、あくまで“底上げの一要素”として、他の食材と組み合わせて摂る姿勢が大切です。

ミネラルと抗酸化物質の役割

大葉には、カルシウム、鉄、カリウムなどのミネラルが含まれています。カルシウムは骨や歯の材料として重要であり、鉄は赤血球を構成する要素として酸素運搬に関与します。カリウムは体内の水分バランスやナトリウムとの関係で血圧管理にも関わる栄養素であり、塩分を摂りがちな食生活では意識したい成分の一つです。ただし、ミネラルは含まれていることと吸収されることは同義ではありません。鉄の吸収は食事の組み合わせによって左右されやすく、たとえば動物性タンパク質やビタミンCを含む食材と合わせると利用効率が高まることが一般的に知られています。大葉を料理に添えるだけで劇的に変わるわけではないものの、日常的に組み合わせを整える視点は、長期的な栄養戦略として有効です。

また、大葉に含まれるポリフェノール類などの抗酸化物質は、活性酸素による酸化ストレスを軽減する働きが期待されています。抗酸化物質は単体で万能というより、複数の食品から多様な成分を摂ることで“抗酸化のネットワーク”として働く点が重要です。大葉は少量でも香りと一緒にこうした成分を摂れるため、食事の満足度を上げながら栄養面の底上げにもつながります。

さらに、大葉の香り成分として知られるペリルアルデヒドなどは、風味づけだけでなく、強い防腐作用による食中毒予防の一助となるほか、食材の生臭さを和らげたり、食欲を刺激したりする要素として食体験に影響します。栄養素の話から少し外れるように見えて、実は「食べやすさ」「続けやすさ」に関わる重要なポイントです。栄養は継続して初めて意味を持ちやすいため、香りや風味が“続ける力”になるという視点も押さえておくと、大葉の価値をより立体的に理解できます。

大葉の栄養価を他の野菜と比較する

大葉の栄養価を正しく理解するためには、他の野菜と比較してどのような特徴があるのかを知ることが重要です。同じ香味野菜や葉物野菜との違いを把握することで、食事における大葉の位置づけが明確になります。

香味野菜としての栄養的位置づけ

大葉は、パセリやバジル、三つ葉といった香味野菜と同様に、少量でも栄養価が高いことが特徴の食材です。香味野菜は料理の主役になることは少ないものの、彩りや香りを添える役割と同時に、ビタミンや抗酸化成分を補う存在として重要な位置づけにあります。

大葉に多く含まれるβ-カロテンは、香味野菜の中でも特に含有量が多い成分のひとつであり、同じくβ-カロテンが豊富なパセリと並び、野菜類の中でもトップクラスの含有量を誇ります。また、ビタミンKの含有量も高く、骨の健康維持や血液凝固に関与する栄養素を、日常の食事の中で自然に補える点が特徴です。

一方で、香味野菜は一度に大量に摂取することが少ないため、主菜や主食を補完する「栄養の底上げ」としての役割が大きいといえます。大葉は、料理に少量加えるだけで香りや風味を引き立てつつ、栄養価を高めることができるため、食事全体の質を向上させる食材として位置づけられます。香り成分による食欲増進や消化液の分泌をサポートするといった作用も含め、香味野菜ならではの機能性を備えた存在といえるでしょう。

葉物野菜との栄養素比較

大葉を一般的な葉物野菜である小松菜、ほうれん草、レタスなどと比較すると、栄養素の「濃さ」に大きな違いがあることがわかります。特に大葉のβ-カロテンやビタミンKは、可食部100gあたりの栄養密度が非常に高い点が特徴的です。重量あたりで比較した場合、大葉は小松菜やほうれん草と同等、あるいはそれ以上の数値を示すこともあります。

ただし、葉物野菜は一度に100g前後を摂取することが多いのに対し、大葉は1枚あたり約0.5~1gと摂取量が限られます。そのため、実際の摂取量を考慮すると、栄養素の総量では葉物野菜に及ばないケースもあります。この点から、大葉は主な栄養供給源というよりも、日常の食事に不足しがちな栄養素を補う補助的な役割を担う食材といえます。

また、大葉は独特の香り成分を含んでおり、これが食事の満足感を高める点も葉物野菜との大きな違いです。葉物野菜が「量」で栄養を補う存在であるのに対し、大葉は「質」で栄養価を高める役割を果たします。両者を組み合わせて取り入れることで、栄養バランスの取れた食事につながりやすくなります。

配信元: Medical DOC

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