介護医療院に入所するまでの流れ

この章では、介護医療院へ入所するまでの一般的な手続きと、準備すべき持ち物を解説します。
介護医療院の入所手続きの流れ
入所の手続きは、担当のケアマネジャーや病院のソーシャルワーカーへの相談から始めます。ご本人の心身の状態や希望を伝え、候補となる施設を探してもらいましょう。一般的な流れは、以下のとおりです。
施設見学、相談
入所申し込み、書類提出
本人・家族との面談
入所判定会議
契約、入所日の調整
まずは、候補の施設へ連絡し、見学や相談の予約をします。施設の雰囲気や設備、スタッフの様子を直接見ることで、ご本人に合う場所かを見極めやすくなります。
入所を希望する施設が決まったら、申込書や診療情報提供書などの必要書類を提出します。その後、施設の担当者がご本人やご家族と面談し、心身の状態や生活歴、希望するケアなどを詳しく聞き取ります。
提出書類と面談内容をもとに、施設内で入所判定会議が開かれ、受け入れの可否が決定します。入所が可能となれば、契約手続きを行い、具体的な入所日を調整していきます。
介護医療院に入所する際に必要な持ち物
持ち物は施設によって異なるため、事前に確認しましょう。一般的には、手続きに必要な書類と、日常生活で使う身の回りの品を準備します。
持ち物の種類 具体例
各種書類 保険証など
衣類
・普段着
・寝巻き
・下着
・靴下
タオル類
・バスタオル
・フェイスタオル
洗面用具など
・口腔ケア用品
・洗顔クリームや石鹸など
履き物
・室内用
・外出用
日用品
・ティッシュペーパー
・蓋付きのゴミ箱など
介護保険証や健康保険証などの各種書類は、契約や費用の支払いに不可欠です。衣類は、前開きの服などご自身で着脱しやすいものや、介助しやすいものを選ぶとよいでしょう。また、ご本人が使い慣れたクッションや写真立てなど、安心して過ごせるような私物を持ち込める場合もあります。すべての持ち物には、紛失を防ぐために名前を記入しておきましょう。
介護医療院の利用にかかる費用の目安

介護医療院を利用する際の費用は、要介護度や所得、部屋の種類、施設の形態(Ⅰ型・Ⅱ型)によって異なります。
一般的には、月額9万〜20万円前後が目安です。費用は主に以下の3項目の合計で決まります。
介護サービス費
居住費・食費
日常生活費
介護サービス費とは、介護医療院で提供される介護・医療サービスにかかる費用です。介護保険が適用され、所得に応じて1〜3割を自己負担します。
自己負担1割の場合の月額イメージは次のとおりです(Ⅰ型多床室利用時)。
要介護1:約25,000円/月
要介護3:約35,000円/月
要介護5:約41,000円/月
施設形態(Ⅰ型・Ⅱ型)や職員配置、医療体制によって、実際の費用に多少の差が出ます。
参照:『どんなサービスがあるの? – 介護医療院』(厚生労働省 介護サービス情報公表システム)
居住費と食費は、厚生労働省が定める基準費用額(1日あたり)をもとに計算すると、多床室を利用した場合、月額でおよそ5〜6万円前後が目安です。
費用項目 日額基準 月額目安(30日換算)
居住費(多床室) 377円 約11,000円
食費 1,445円 約43,000円
合計 – 約54,000円
参照:『介護報酬改定率、多床室の室料負担、基準費用額(居住費) について(報告)』(厚生労働省)
介護医療院では多床室が一般的ですが、個室やユニット型居室を選ぶと費用は高くなります。
収入や資産が一定以下の方は、特定入所者介護サービス費(負担限度額認定)の対象となり、居住費と食費が軽減されます。
認定区分ごとの月額目安は以下のとおりです。
負担段階 月額(居住費+食費) 対象者
第1段階 約9,000円(居住費0円+食費約9,000円) 生活保護受給者など
第2段階 約23,000円(居住費約11,000円+食費約12,000円) 非課税世帯、年金80万円以下
第3段階① 約30,000円(居住費約11,000円+食費約19,500円) 年金80〜120万円以下
第3段階② 約51,000円(居住費約11,000円+食費約4万円) 年金120万円超
※多床室の場合、30日換算
参照:『介護報酬改定率、多床室の室料負担、基準費用額(居住費) について(報告)』(厚生労働省)
また、介護サービスや食費以外に、理美容代、新聞・電話代、クリーニング代などを実費で支払う場合があります。一方、おむつ代などは介護報酬に含まれるため、別途請求されないケースが一般的です。
正確な金額は個々の状況によって大きく変動します。入所を検討している施設へ事前に見積もりを依頼し、費用の内訳について詳しい説明を受けましょう。

