夫は反省する気がない
一志はだんまりです。何を言っても、うつむいて黙り込むだけ。
「何か言いなさいよ! これから生まれてくる子のために頑張るんじゃなかったの!?」
「…………」
その沈黙が、何よりも私を傷つけました。 彼は反省しているのではなく、ただ「嵐が過ぎ去るのを待っている」だけなのだと、その時気づいてしまったのです。
私の両親の前では「鈴子さんを幸せにします」と綺麗事を並べ、義両親の前では情けない顔をして同情を誘う。 でも、目の前にいるのは、嘘と虚栄心だけで塗り固められた、見ず知らずの男のようでした。
「……もう、無理だよ。一志」
私の心の中で、何かが音を立てて壊れました。
あとがき:踏みにじられた「家族の歴史」と「誠実な愛」
お金の問題だけでなく、代々受け継いできた「想い」まで換金された時、人は決定的な絶望を味わいます。時計は単なる物ではなく、鈴子さんの実家からの信頼そのものでした。必死に節約し、彼のために尽くしてきた日々の努力を、黙り込むだけでやり過ごそうとする一志。この「嵐が過ぎるのを待つ」という卑怯な沈黙こそ、向き合うことを放棄した依存症者のリアルな姿であり、決別の決定打となりました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

