状況を整理した由紀は、両親に1円も出さないよう説得し、弟夫婦に「離婚」を突きつける。まいこの負債を切り分け、義人が親権を持つべきだと断言。父も娘の言葉に目を覚まし、最後の手助けとして突き放す決断を下す。
義妹の勝手にはさせない!
翌日、私は1人で動きました。義人が相談しているという弁護士に連絡を取り、状況を整理しました。
そして、不倫相手という人物についても、弟に聞きながら調べを進めました。 どうやら相手も相当な怒り心頭のようですが、弁護士を通せば法的に対処できそうです。何より一番の問題は、弟夫婦の関係性が崩壊していることです。
私は、両親と弟夫婦を再び一堂に集めました。
「お父さん、お母さん。改めて言うね。お金は1円も出しちゃダメ。これは、義人とまいこさん2人が自分たちで蒔いた種よ」
「でも、由紀。脅迫されてるっていうし……」
心配そうな母を制して、私は義人とまいこさんを真っ直ぐに見据えました。
「義人は銀行員として、お金の重みを知っているはずだよね。そんなに簡単には出せないよ。それにまいこさんは、これからも義人と夫婦としてやっていこうという気持ちがあるの?」
離婚を提案
2人は黙り込みました。というより、お互いに憎しみを込めた視線をぶつけ合っています。その様子を見て、私ははっきり言いました。
「ねえ、離婚したらいいんじゃない?」
私の言葉に、リビングが静まり返りました。
「離婚して、財産分与して、借金もしっかり夫婦それぞれの責任に合わせて切り分けるの。そして義人は、まいこさんに対して慰謝料を請求できるでしょ?そのお金で借金を返せばいいじゃない」
「離婚なんて……! 子どもはどうするつもり?」
まいこさんは今さら子どもの話を始めました。自分が裏切り行為をしてきたくせに、あまりにも自分勝手です。
「子どもたちの親権は、義人が持つべき。不倫して家庭を壊したまいこさんには無理だよ。もちろん慰謝料と養育費の責任は取ってね」

