大葉は栄養価が高い食材ですが、過剰に摂取することで健康に影響を及ぼす可能性があります。脂溶性ビタミンであるビタミンAやビタミンKは身体に蓄積されやすい性質を持つため、長期間にわたり極端に多量の摂取を続けた場合には注意が必要です。また、香り成分や食物繊維が胃腸に刺激を与え、体質によっては不調につながることもあります。1日あたり5枚から10枚程度を目安にし、体調に合わせて調整することが望ましいでしょう。本記事では、1日あたりの推奨摂取量の目安や、特定の健康状態における注意点について解説します。さらに、大葉と相性の良い食材の組み合わせや、避けるべき食べ合わせについても紹介します。

監修管理栄養士:
中西 真悠(管理栄養士)
2020年3月女子栄養大学栄養学部実践栄養学科卒業
2020年4月株式会社野口医学研究所入社
同年よりフリーの管理栄養士として活動開始、現在に至る
・法人向け健康経営支援サービスの立ち上げと推進(新規および既存顧客への営業活動を主導)
・食と健康に関する指導プログラムの実施(延べ2000人以上を対象にセミナーや測定会を通じて個別指導を実施)
・SNSでの情報発信によるブランディング
∟ Instagramにて食と健康に関する情報を発信し、フォロワー5万人超を達成
∟ 企業のSNS商品撮影代行やレシピ開発を400件以上実施
・サプリメントや雑貨のお客様相談室にてコールセンター業務を担当
・保険調査業務の実務を担当
大葉を食べ過ぎた場合のリスク
大葉は栄養価が高い食材ですが、過剰に摂取することで健康に影響を及ぼす可能性があります。ここでは、食べ過ぎによるリスクについて、科学的な視点から解説します。
脂溶性ビタミンの過剰摂取
大葉には、ビタミンAやビタミンKといった脂溶性ビタミンが比較的多く含まれています。脂溶性ビタミンは、水溶性ビタミンと異なり、体内に蓄積されやすい性質を持っている点が特徴です。そのため、長期間にわたり極端に多量の摂取を続けた場合には、健康への影響が生じる可能性があります。
一般的にビタミンAの過剰摂取は肝臓への蓄積などのリスクが指摘されますが、大葉に含まれるβ-カロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換されるため、通常の食事として摂取する分には過剰症の心配はほとんどありません。
また、ビタミンKは血液凝固に関与する栄養素であり、抗凝固薬を服用している方にとっては注意が必要です。大葉を含むビタミンKが豊富な食材の摂取量が急激に変化すると、薬の作用に影響を及ぼすことがあります。そのため、持病がある方や服薬中の方は、急激に摂取量が増えないよう注意し、必要に応じて医師や薬剤師に相談することが望ましいでしょう。
消化器系への影響
大葉に含まれる香り成分や食物繊維は、適量であれば消化を助け、腸内環境を整える働きが期待されます。一方で、摂取量が過剰になると、胃腸に刺激を与え、かえって不調を引き起こす可能性もあります。特に、胃腸が弱い方や、消化機能が低下している方は注意が必要です。
香り成分による刺激は、消化液の分泌を促進する一方で、体質によっては胃もたれや胃の不快感につながる場合があります。また、大葉に含まれる食物繊維を一度に多く摂取すると、不溶性食物繊維が腸を刺激し、腹痛や便秘の悪化、あるいは下痢や腹部膨満感を感じることもあります。
通常、大葉は薬味や付け合わせとして少量ずつ摂取されるため、消化器系への負担が問題となるケースは多くありません。しかし、天ぷらやサラダなどで無意識に量が増えた場合には、体調によって影響が出ることも考えられます。体調の変化を感じた場合には摂取量を控えめにし、症状が続く場合には医療機関に相談することが安心です。
大葉の適切な摂取量と注意点
大葉の健康効果を得るためには、適切な摂取量を守ることが重要です。ここでは、推奨される摂取量や、特定の状況下での注意点について説明します。
1日あたりの推奨摂取量
大葉については、厚生労働省などが定める明確な1日の摂取基準量は設定されていませんが、一般的な食生活においては1日あたり5枚から10枚程度を目安にするのが適量と考えられています。重量に換算するとおよそ5g~10g程度であり、薬味や付け合わせとして日常的に取り入れる範囲に収まる量です。
この程度の摂取量であれば、大葉に含まれるβ-カロテンやビタミンK、ポリフェノール類などの栄養素を無理なく補うことができ、過剰摂取によるリスクもほとんどありません。特に、大葉は少量でも栄養密度が高い食材であるため、毎日少しずつ継続して摂取することが、健康効果を期待するうえで重要になります。
一方で、大葉は主菜のように大量摂取する食材ではないため、「多く食べればより健康に良い」という考え方は適切ではありません。栄養はあくまで食事全体のバランスの中で摂取することが基本であり、大葉はその一部として位置づけることが大切です。ほかの緑黄色野菜や葉物野菜、たんぱく質源と組み合わせることで、栄養の偏りを防ぐことにつながります。
また、年齢や体格、活動量、健康状態によって適切な摂取量は多少前後します。胃腸が弱い方や、香り成分に敏感な方は、最初は少量から試し、体調に合わせて調整することが望ましいでしょう。日常的に大葉を取り入れる際には、無理なく継続できる量を意識することが、健康維持のためのポイントとなります。
特定の健康状態における注意
抗凝固薬を服用している方は、大葉に含まれるビタミンKの摂取量に注意が必要です。ビタミンKは血液凝固を促進する作用があるため、薬の効果に影響を与える可能性があります。医師や薬剤師に相談し、適切な摂取量を確認することが望ましいでしょう。
また、妊娠中や授乳中の方は、栄養バランスに特に気を配る必要があるため、大葉を含むあらゆる食材を適量摂取することが推奨されます。シソ科植物にアレルギーがある方は、大葉に対してアレルギー反応を示す可能性があるため、初めて摂取する際には少量から試すことが安全です。何らかの症状が現れた場合には、速やかに摂取を中止し、医療機関を受診することが大切です。持病がある方や体調に不安がある方は、自己判断せず専門家に相談することをおすすめします。

