1.【エジプト】猫の女神「バステト」
エジプトほど、古来から猫と深いつながりがある国はないでしょう。
古代エジプト時代には、猫を描いた彫像や壁画が数多く作られ、猫をミイラにして埋葬する風習まであったそうです。
猫への信仰心は強まり、ついには「バステト」と呼ばれる女神と結びつくようになりました。
バステトには「ラーの目」という別名もあります。
ラーとはエジプト神話に登場する太陽神のことで「猫の瞳には、ラーが宿っている」と考えられていた説もあります。
家庭や女性、出産などを守る女神とされ、現代では「癒しの女神」として親しまれる存在です。
害獣駆除として人々を助ける働きぶりと、神秘的な雰囲気をあわせ持っていたことが、猫を神として崇める理由になったのでしょう。
2.【日本】全国各地に点在する「猫神」
猫を祀った神社やお寺が、日本には数多く存在しています。
特に、かつて養蚕や農業が盛んだった地域に祀られていることが多い印象です。
その背景には、蚕や農作物を狙うねずみを退治してくれた猫を「守り神」のように大切にしてきた歴史があります。
筆者が以前取材した宮城県の丸森町では、およそ80基ほどの猫碑が確認されていると聞きました。
石には猫が刻まれていたり、くぼみで猫をかたどっていたりと、かたちは実にさまざま。
今では町おこしとして「猫神祭」も開催されており、町のシンボルとして欠かせない存在となっています。
特定のものだけが「猫神」と定義されているわけではなく、徳島県にある王子神社や鹿児島県の猫神社など、各地で独自の猫信仰が見られます。

