犬が『飼い主の席を横取りする』5つの心理

犬が飼い主の席を横取りする行動には、ただのいたずらではなく、いくつもの理由が隠れています。犬にとってその場所は、安心できる空間であり、飼い主とのつながりを感じられる特別な場所。
ここでは、そんな“席取り行動”から見えてくる、犬の5つの心理を紹介します。
1.飼い主のニオイで安心したい
さっきまで飼い主が座っていた場所は、体温とニオイが濃く残る“安心スポット”。
犬にとって飼い主のにおいは安心や幸福感を与える香りであり、留守番中にその場所で丸まって眠るのも、不安をやわらげようとする自然な行動といわれています。
2.甘えたい・かまってほしい
席を横取りすることで「どいて〜」「もう!」と飼い主が反応してくれると、犬は「ここに座ると構ってもらえる」と学習します。
自分から膝に乗るのではなく、飼い主の席を使って間接的に甘える子もいます。愛情表現のひとつですが、過剰にならないよう注意が必要です。
3.飼い主と同じ目線になりたい
ソファや椅子は少し高さがあるため、そこに乗ると飼い主と目線が近くなります。
犬はこの位置を利用して、気持ちを伝えたり、注目を引こうとしたりすることも。
「もっと見て」「話を聞いて」というように、コミュニケーションの一環として席を取ることもあるのです。
4.暖かくて単純に居心地がいい
飼い主が座ったあとの椅子やソファは、温かくて柔らかく、犬にとって理想的な寝場所。
深い意味があるわけではなく、「ここ気持ちいいから寝よ〜」という軽い気持ちで横取りしている場合も少なくありません。特に冬場は、温もりを求めて座るケースが多いです。
5.心配すべきケース — 分離不安気味のサイン
もし「飼い主がいないときだけ」その席を必ず使い、離れると不安や破壊行動が出るようなら、分離不安の可能性があります。
この場合は“かわいい行動”ではなく、不安やストレスの表れ。留守番時の様子や鳴き方なども含めて、獣医師やドッグトレーナーに相談するのがおすすめです。
注意すべき行動や対処法

犬が席を横取りするのは多くの場合「愛情表現」や「安心したい気持ち」からですが、中にはしつけ上注意が必要なケースもあります。放置してしまうと、支配欲やわがまま行動につながることもあるため、状況を見極めながら対応しましょう。
まず注意したいのは、飼い主が退かされてもそのまま譲ってしまう行為。これを繰り返すと、犬が「ここは自分の場所」と思い込み、飼い主の優先順位を下げてしまうことがあります。特に体が大きな犬や多頭飼いの家庭では、トラブルの原因になりやすいので要注意です。
対処のコツは、「一度立たせてから、飼い主が再び座る」こと。席を譲るのではなく、「座っていいタイミングは飼い主が決める」と伝えることで、自然と上下関係のバランスを保てます。また、留守番が長い日や遊び足りないときにこの行動が増える場合は、スキンシップや運動量を見直すことも大切です。
甘えたい気持ちを受け止めつつ、行動を上手にコントロールしていくことが、信頼関係を深めるカギになります。

