“皮膚がん”に移行することも? 「汗孔角化症」の経過観察が重要な理由とは【医師監修】

“皮膚がん”に移行することも? 「汗孔角化症」の経過観察が重要な理由とは【医師監修】

汗孔角化症の治療

汗孔角化症を根本的に治療する方法は確立されていませんが、症状を軽減するための対症療法が行われています。主に行われるのは、角質をやわらかくしたり、古い角質を取り除く作用をもつ外用薬(サリチル酸、尿素など)の使用です。ビタミンA(レチノイド)の外用薬や内服薬が処方されることもあります。

外用薬や内服薬で十分な治療効果が得られない場合は、レーザー治療や手術、液体窒素を使用した凍結療法などの外科的治療によって、皮疹の除去が検討されることもあります。しかし、現時点で汗孔角化症に効果的な治療法はなく、現在も新たな治療法の開発に向けた研究が進められています。

汗孔角化症になりやすい人・予防の方法

家族に汗孔角化症の人がいる場合は、家族歴のない人に比べて発症リスクが高い可能性があると考えられています。
ただし、汗孔角化症には遺伝性のものと非遺伝性のものがあることが近年明らかになっており、必ずしも遺伝するわけではありません。今後は遺伝学的診断によって、親から子どもに遺伝するリスクを診断できるようになると考えられています。
また、日本人の400人に1人が汗孔角化症の発症要因となる遺伝子の変化を持っていることが明らかになっており、くわしい発症メカニズムや予防法のさらなる解明が期待されています。

汗孔角化症の明確な予防方法はありませんが、紫外線への曝露をきっかけに発症するタイプがあることから、紫外線を避けることが予防につながる可能性があります。遺伝的に発症リスクが高いことがわかっている場合は、長袖や帽子の着用、日焼け止めの使用などにより、紫外線対策を徹底することが推奨されます。


関連する病気

多発性汗孔角化症(播種状表在性光線性汗孔角化症)

線状汗孔角化症

扁平苔癬

尋常性乾癬

日光角化症

参考文献

国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 プレスリリース 汗孔角化症の発症メカニズムを解明―日本人の400人に1人が生まれつき発症素因を持つことが明らかに―

国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 皮膚病の要因となるエピゲノム異常を初めて発見 -汗孔角化症の新しい発症メカニズムと原因遺伝子を解明-

慶應義塾大学病院 汗孔角化症の発症メカニズムを解明 〜日本人の400人に1人が発症素因を持つことが明らかに〜

北海道大学医学部皮膚科教授 清水 宏 あたらしい皮膚科学第3版 2018

配信元: Medical DOC

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