まぐろには、たんぱく質や脂質だけでなく、身体の調子を整えるビタミンやミネラルも多様に含まれています。水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの両方を含むため、バランスのよい栄養摂取が可能です。特にビタミンB群やビタミンD、鉄分やセレンといったミネラルは、日々の健康維持に欠かせない成分といえます。ここでは、まぐろに豊富なビタミンとミネラルについて具体的に見ていきましょう。

監修管理栄養士:
中西 真悠(管理栄養士)
2020年3月女子栄養大学栄養学部実践栄養学科卒業
2020年4月株式会社野口医学研究所入社
同年よりフリーの管理栄養士として活動開始、現在に至る
・法人向け健康経営支援サービスの立ち上げと推進(新規および既存顧客への営業活動を主導)
・食と健康に関する指導プログラムの実施(延べ2000人以上を対象にセミナーや測定会を通じて個別指導を実施)
・SNSでの情報発信によるブランディング
∟ Instagramにて食と健康に関する情報を発信し、フォロワー5万人超を達成
∟ 企業のSNS商品撮影代行やレシピ開発を400件以上実施
・サプリメントや雑貨のお客様相談室にてコールセンター業務を担当
・保険調査業務の実務を担当
ビタミンとミネラルの豊富さ
まぐろにはたんぱく質や脂質だけでなく、身体の調子を整えるビタミンやミネラルも多様に含まれています。水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの両方を含むため、バランスのよい栄養摂取が可能です。
ビタミンB群とビタミンD
まぐろはビタミンB群を豊富に含む食材であり、特にビタミンB6、ナイアシン(ビタミンB3)、ビタミンB12の含有量が際立っています。ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関与し、神経伝達物質の合成にも必要です。ナイアシンはエネルギー代謝を助け、皮膚や粘膜の健康維持に寄与します。
ビタミンB12は赤血球の形成や神経機能の維持に不可欠であり、特に動物性食品から摂取する必要があるため、まぐろは効率的な供給源となります。また、脂の多い部位にはビタミンDも含まれており、カルシウムの吸収を促進して骨の健康をサポートする働きがあります。日照時間の少ない時期や屋内で過ごすことが多い方にとって、食事からのビタミンD摂取は重要な意味を持ちます。ただし、ビタミンDの必要量は年齢や生活環境によって異なるため、日光浴や他の食品との組み合わせも考慮することが望ましいでしょう。
鉄分やセレンなどのミネラル
まぐろ(特に赤身や血合い)には鉄分が豊富に含まれており、特にヘム鉄と呼ばれる吸収されやすい形で存在しています。鉄分は赤血球中のヘモグロビンの構成成分であり、酸素を全身に運搬する役割を担っています。月経のある女性や成長期の子どもは鉄分が不足しやすいため、まぐろのような吸収率の高い食材を取り入れることが推奨されます。
また、セレンというミネラルも含まれており、抗酸化作用を持つ酵素の構成成分として機能します。セレンは適量の摂取が重要であり、過不足なく摂取できる食材としてまぐろは有用です。そのほか、カリウムやマグネシウムなども含まれており、電解質バランスの維持に貢献します。ただし、腎臓の機能が低下している方ではカリウムの摂取制限が必要な場合もあるため、医師や管理栄養士の指導に従うことが大切です。
まとめ
まぐろは良質なたんぱく質や必須脂肪酸(DHA・EPA)が豊富で、日常の食事に取り入れやすい優れた食材ですが、メチル水銀の蓄積やアレルギーのリスクなど注意すべき点も存在します。適切な摂取量を守り、鮮度管理を徹底することで、まぐろの持つ健康効果を適切に享受できます。ビタミンCや脂質を組み合わせたバランスのよい食べ合わせや保存方法を実践し、日々の食生活に上手に取り入れることで、心身の健康維持に役立てることができるでしょう。気になる症状がある場合や、妊娠中などの特別な状況にある場合は、専門の医療機関や管理栄養士に相談することをおすすめします。正しい知識を身につけることで、まぐろは一生の健康を支える心強い味方になってくれるはずです。
参考文献
厚生労働省「魚介類に含まれる水銀について」
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

