“痛みのないしこり”は要注意? 「唾液腺がん」の初期症状を医師が解説

“痛みのないしこり”は要注意? 「唾液腺がん」の初期症状を医師が解説

唾液腺がんの前兆や初期症状について

唾液腺がんは、初期段階では症状があらわれにくいことが多いですが、初期に多いとされる兆候は、耳下腺や顎下腺における無痛性のしこりです。耳下腺は耳の前から下、顎下腺はあごの下に存在しています。しこりは徐々に大きくなることがありますが、痛みをともなわないことも多いため見過ごされることが少なくありません。唾液腺がんが進行すると痛みがあらわれることがあります。

唾液腺がんの増大や進行にともない、顔面神経が圧迫されることがあり、顔面神経麻痺やしびれ、感覚の異常が生じることがあります。顔面神経麻痺では、目が閉じにくい、口角が下がる、口元から水がこぼれる、顔が左右非対称になってゆがむ、などの症状がみられます。耳下腺の中に顔面神経が走行しているため、唾液腺がんのなかでもとくに、耳下腺がんで顔面神経麻痺の症状がみられることが多いです。

舌下腺がんでは、口腔底とよばれる舌と歯ぐきの間のくぼんでいる床の部分が腫れたり、顎の骨の下部が腫れたりする症状がみられる場合があります。

唾液腺がんのこれらの症状はほかの疾患でもみられることがあるため、ほかの疾患との鑑別することが重要です。耳の周囲やあごの下のしこり、顔面麻痺などの症状がある場合には、早めに耳鼻咽喉科や頭頚部外科を受診するようにしましょう。

唾液腺がんの検査・診断

唾液腺がんの診断は、まず問診や視診、触診を通じて行われます。耳下腺や顎下腺がある耳周りやあごの下に腫瘤(しこり)が確認され、唾液腺がんが疑われる場合、画像検査や病理細胞診(生検)が行われ、確定診断に至ります。

画像検査では、超音波検査(エコー)、MRI、CTが用いられ、腫瘍の大きさや性質、広がり方、転移の有無などが評価されます。必要に応じて、全身への転移を調べるためにPET検査が行われる場合もあります。

細胞診とは、実際にがん細胞の一部を採取して顕微鏡でくわしく調べる検査です。唾液腺がんでは、直接腫瘍のある部分に到達することが難しいため、腫瘍の一部に細い針を刺して細胞を吸引する方法(穿刺吸引細胞診)が用いられます。細胞診は良性と悪性の鑑別や、病理組織型を診断するのに重要な検査です。

配信元: Medical DOC

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