
監修医師:
高藤 円香(医師)
防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科
耳性帯状疱疹の概要
耳性帯状疱疹は「ラムゼイ・ハント症候群」とも呼ばれ、「水痘帯状疱疹ウイルス」によって発症する疾患です。耳の強い痛みや耳付近にできる水ぶくれなどが主な症状で、通常は片方の耳にだけ症状が出ます。ウイルスが神経を障害することにより、顔面の麻痺や難聴、めまいといったさまざまな症状が出ることもあります。
耳性帯状疱疹の原因である水痘帯状疱疹ウイルスは、ヘルペスウイルスの一種であり、「水ぼうそう(水痘)」を引き起こすウイルスとしても知られています。患者の免疫機能の低下などをきっかけに、体内に潜伏していたウイルスが再び活性化すると、帯状疱疹や耳性帯状疱の原因になると考えられています。
耳性帯状疱疹の部分的な症状は1週間程度で自然治癒することもあるものの、重症化すると治癒しても顔面麻痺などの後遺症が残る恐れがあります。そのため、診断できた場合はすみやかに治療を開始し、後遺症などのリスクを減らすことが推奨されています。
治療では、抗ウイルス薬と副腎皮質ステロイド薬を用いた薬物療法がおこなわれrるのが一般的です。顔面麻痺が残る可能性が高い場合などは、神経への圧迫を取り除くための手術が検討されるケースもあります。(出典:慶應義塾大学病院医療・健康情報サイトKOMPAS「帯状疱疹」)

耳性帯状疱疹の原因
耳性帯状疱疹の原因は、水痘帯状疱疹ウイルスです。
耳性帯状疱疹は、患者が過去に感染した水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化で発症すると考えられています。
水痘帯状疱疹ウイルスに初めて感染すると、多くの場合は水ぼうそうを発症します。一度感染したウイルスは、水ぼうそうの治癒後も神経付近に潜伏して患者の体内に残ります。ウイルスが潜伏していても通常は無症状で経過しますが、免疫機能の低下などをきっかけにウイルスが再び活性化することがあります。
活性化したウイルスが、肋間神経などを障害すると帯状疱疹を引き起こし、顔面神経を障害すると耳性帯状疱疹を引き起こすと考えられています。
免疫機能が低下する原因はさまざまで、ストレスや過労などの日常的な要因や、加齢による体力低下、紫外線の影響などが指摘されています。抗がん剤や免疫抑制薬の使用などが原因となることもあります。

