溶連菌感染症の感染予防のポイント

溶連菌感染症はいつまで感染力がありますか?
溶連菌感染症は、治療を始める前や治療初期に感染力が強いと考えられています。抗菌薬を内服していない状態では、咳や会話などを通じて周囲に菌が広がりやすくなります。一方、抗菌薬の内服を開始すると、通常は24時間ほどで感染力が大きく下がるとされています。そのため、診断後はできるだけ早く治療を始め、指示どおり内服を続けることが、家庭や集団生活での感染拡大を防ぐうえで重要です。
参照:『学校において予防すべき感染症の解説〈令和5年度改訂〉』(日本学校保健会)
家庭内でできる感染対策を教えてください
家庭内では、日常生活のなかでの基本的な対策が役立ちます。まず、手洗いをこまめに行い、石けんを使って指先や手のひらを丁寧に洗うようにしましょう。咳やくしゃみが出る場合は、マスクなどでお口を覆い、飛沫が周囲に広がらないようにします。タオルやコップ、食器の共用は避け、個別に用意することも大切です。寝具や衣類は、体調が回復するまでは分けて管理し、洗濯をこまめに行うとよいでしょう。また、室内の換気を行い、空気がこもらない環境を保つことも、家族への広がりを抑える助けになります。
登園・登校できるタイミングはいつからでしょうか
登園や登校の再開時期は、抗菌薬の内服開始から一定時間が経過し、全身状態が落ち着いているかを目安に判断します。一般的には、抗菌薬を飲み始めて24時間以上が経過していれば周囲への感染力が低下するため、集団生活に戻ることを検討できます。ただし、元気が戻っていない場合や、食事や水分が十分にとれない状態では、無理をせず自宅での休養を続ける選択も必要です。園や学校ごとに定められた対応がある場合もあるため、登園・登校前には担任や保健担当へ確認しておくと安心感につながります。
参照:『学校において予防すべき感染症の解説〈令和5年度改訂〉』(日本学校保健会)
編集部まとめ

溶連菌感染症は、子どもを中心にみられる喉の感染症で、発熱や強い喉の痛みが主な症状です。園や学校で広がりやすい病気ですが、医療機関で診断を受け、抗菌薬による治療を行うことで多くは順調に回復します。症状が和らいでも、指示された期間は内服を続けることが重要です。
また、家庭内での手洗いや物の共用を避ける工夫は、周囲への感染を防ぐうえで役立ちます。登園・登校は、抗菌薬の内服開始後に体調が落ち着いてから判断しますが、無理をせず休養を優先する姿勢も大切です。回復後に気になる変化がみられた場合には、早めに医療機関へ相談するようにしましょう。
参考文献
『溶連菌感染症』(月刊地域医学)
『学校において予防すべき感染症の解説〈令和5年度改訂〉』(日本学校保健会)
『microbiology round』(亀田総合病院 感染症内科)

