熊本県阿蘇市のアソウトは、南阿蘇村の旧「ペンション ジクウ舎」を事業承継し、新たに1日5組限定・1棟貸切のヴィラタイプの離れの宿「SHIJIN(シジン)南阿蘇」としてリニューアルオープンした。
宿泊事業の承継から地域観光の未来をつなぐ
旧「ジクウ舎」は、2004年に前オーナーの小西氏が南阿蘇村で開業し、地域食材を活かした料理と静寂の時間を提供するヴィラタイプの“ぺンション”として、20年以上にわたり多くの宿泊客に親しまれてきた。
しかし、オーナーの年齢や家族のライフステージの変化に伴い、宿を手放し帰郷することを決断。そこで南阿蘇村商工会をはじめとする支援機関の仲介により、アソウトとの事業承継が実現した。
地域に根ざした事業を未来につなげる
アソウトは、2016年熊本地震をきっかけに南阿蘇で出会った若手3人により、阿蘇の地域課題の解決と復興の後押しを目指して2018年に設立。空き家の不動産事業から地域づくりを進めてきた阿蘇に根ざした企業であり、空き家を活用した宿泊施設運営を行っていた。
現代表と前オーナー
その中で「年齢や環境の変化で事業を手放さざるを得ない」という相談を受ける機会が増加。単なる物件の仲介にとどまらず、地域に根ざした事業を未来につなげることが、地域の持続可能性に貢献する道と考え、新たに事業承継の取り組みをスタートした。アソウト代表・副代表ともに旧「ジクウ舎」に個人的な思い出や縁があり、小西氏の想いを受け継ぐ形で今回の承継に至った。
