「慢性骨髄性白血病を診断」する”3つの基準”はご存じですか?初期症状も医師が解説!

「慢性骨髄性白血病を診断」する”3つの基準”はご存じですか?初期症状も医師が解説!

倦怠感やだるさなどの症状は、疲労が続いた場合に感じることが少なくありません。通常は、十分な睡眠を取ったり長期間休んだりするとリフレッシュできます。

しかし、症状が改善されない場合は、血液に異常があるかもしれません。

血液の病気に白血病があります。白血病は倦怠感や貧血などの症状が伴いますが、症状がすぐにでるとは限りません。

慢性骨髄性白血病は、慢性期と呼ばれる期間から始まり自覚症状が乏しいのが特徴です。

本記事では慢性骨髄性白血病の特徴的な症状や検査方法などを解説します。気になる症状があればぜひ参考にしてください。

山本 佳奈

監修医師:
山本 佳奈(ナビタスクリニック)

滋賀医科大学医学部卒業 / 南相馬市立総合病院や常磐病院(福島)を経て、ナビタスクリニック所属/ 専門は一般内科

慢性骨髄性白血病とは?

慢性骨髄性白血病は、血液中の白血球のうち顆粒球と単球が異常に増殖し脾臓が腫れることが特徴的な白血病です。慢性骨髄性白血病は、慢性期(発症から3~5年程)から始まり、ゆっくり進行します。
移行期を経て急性転化期に進行するのが一般的です。急性転化期に移行してから抗がん剤などの効果がでない場合、患者さんの余命は数ヵ月になることもあります。慢性骨髄性白血病の年間の発症率は、10万人あたり1~1.6人程で発症年齢の中央値は55歳です。

慢性骨髄性白血病の診断基準は?

慢性骨髄性白血病は、健康診断の血液検査で白血球数の増加で発見されることが少なくありません。慢性骨髄性白血病では、すべての白血球が偏りなく増加するのが特徴です。
しかし、白血球や血小板が増加する病気はほかにもあるので、診断確定のために骨髄検査も実施されます。骨髄穿刺を行い、フィラデルフィア染色体またはBCR-ABL融合遺伝子の存在が明らかになれば、慢性骨髄性白血病の診断が確定されます。

白血球数の増加や増えている白血球の種類

白血球は、顆粒球・単球・リンパ球の3種類があります。顆粒球と単球は、骨髄組織で生成され血液の中へと運ばれていきます。慢性骨髄性白血病は、造血機構の異常で白血球・赤血球・血小板が増加して、血液細胞ががん化する骨髄増殖性腫瘍の一種です。
血球には寿命があり、常に新しい血球を生成する必要があります。白血病細胞は白血球を無制限に増殖させるため、骨髄内に蓄積し正常な造血を妨げたり脾臓や肝臓に進入したりして、さまざまな症状がでます。

特徴的な染色体の異常

慢性骨髄性白血病の特徴的な染色体異常に、フィラデルフィア染色体があります。
フィラデルフィア染色体は、染色体(DNA情報の発現と伝達を行う生体物質)の9番と22番が途中で切れて相互転座(入れ替わり)を起こしている状態です。相互転座がなぜ起きるのかは今のところ確定されていませんが、放射線が1つの誘因としてあげられます。

遺伝子の異常

染色体の相互転座が起きると、ABL遺伝子(9番染色体)とBCR遺伝子(22番染色体)が結合されBCR-ABLキメラ遺伝子になります。BCR-ABLキメラ遺伝子からは正常細胞では作成されない、BCR-ABL蛋白が作られてチロシンキナーゼを活性化させます。
さらにBCR-ABL蛋白は、増殖因子を増やしたり細胞を死ななくさせたりする作用があるのでがん化を導く因子となるでしょう。ただし、遺伝子異常は血縁者に遺伝しません。

配信元: Medical DOC

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