慢性骨髄性白血病の検査法
慢性骨髄性白血病の検査には以下の方法があります。
血液検査:白血球数・血小板数の異常や異常細胞の確認を行う
骨髄検査:骨髄を採取して白血病細胞の割合を評価する
細胞学的検査:特殊な染色法で染めた骨髄細胞を顕微鏡で観察して鑑別する
表面形質検査:フローサイトメーターで細胞の表面形質を測定する
染色体・遺伝子検査:染色体や遺伝子の数や構造の異常を調べる検査
血液検査で白血球数異常・血小板数の異常・異常細胞の出現で白血病が疑われるので、確定診断のために上記の検査を行います。
慢性骨髄性白血病の症状
慢性骨髄性白血病は、慢性期から移行期、急転化期の順に進行します。慢性期は白血球や血小板の増殖は認められるものの、表にあらわれる症状はほとんどありません。
移行期に入ると症状が全身にあらわれるようになり、急性転化期になると急性白血病と類似した症状がみられるようになります。
初期には症状がほとんどないとされる
慢性期は症状が乏しいため、自覚症状がないのが一般的です。
ただし、慢性期でも血球が増加しているので全身の倦怠感・体重減少・微熱などがみられることもあれば、好塩基球※の増加や高ヒスタミン血症などから、胃潰瘍や皮膚掻痒などの症状があらわれることもあります。そのため、慢性期に白血球の異常が発見されるのは、健康診断や腹部の膨張感による受診の場合が少なくありません。
※白血球の一種、免疫を監視して初期のがんを検出して破壊する白血球
動悸・息切れ
骨髄のなかには、造血幹細胞と呼ばれる血液細胞のもととなる細胞があります。造血幹細胞に異常が起こると、血液細胞の生成が不完全になるため、異形な血液細胞や本来の働きができない血液細胞が生成されるようになります。
不完全な血液細胞は壊れやすく、無効造血が増えるため血管内の正常な血液細胞が減少します。本来、赤血球は酸素を全身に送る働きを担っていますが、急性転化期に入り赤血球が減少すると息切れや動悸などの貧血症状があらわれるようになるでしょう。
歯茎からの出血
血小板は、血管の傷つきを察知して止血をする役目のある血球成分です。無効造血が増えると血小板数が減少するので、ちょっとした刺激で歯茎や口腔内の粘膜から出血したり小さな傷でも血が止まらなくなったりします。また、以下が原因となり血小板数が減ることもあります。
抗がん剤投与の副作用
放射線治療の副反応
がんが骨髄に浸潤したことにより血小板が十分に生成されない
播種性血管内凝固症候群の発症
血小板減少では血が止まらないことも少なくありません。時間がたっても出血が治まらない場合は血小板の輸血が必要になることがあります。
鼻血
鼻血がでやすくなるのも血小板数の減少が原因の場合があります。血小板数が減少した場合のほかの症状には以下のものがあります。
手足の皮下出血
血尿・血便
月経量増加
出血すると健康なときより、止血までの時間が長くかかります。激しい運動はなるべく避けて転倒・打撲・外傷などに注意しましょう。
倦怠感
倦怠感は、がん治療の副作用やがんで起こる症状が誘因となっている場合があります。だるさの原因(貧血・不安・痛み・不眠など)を治療すれば倦怠感が軽減される場合があります。
しかしながら、倦怠感やだるさは数ヵ月~数年続くこともあるので、症状に合った治療や運動療法などを取り入れながら自分のペースで生活するようにしましょう。
発熱
血液やリンパのがんで発熱がみられることは珍しくありません。白血球が減少すると病原体に対する抵抗力が弱まり、細菌やウイルスなどに感染するリスクが上がるため発熱しやすくなります。
がん治療(薬・抗菌薬・輸血など)の副作用やアレルギー反応なども発熱を起こす誘因となることがあります。がん治療では、治療中や治療終了後数日たってから、発熱・皮膚湿疹・吐き気・呼吸困難などが起こることもあるので注意しましょう。
お腹のハリ
慢性骨髄性白血病では、慢性期から肝脾腫(脾臓が大きくなる)を伴うことが少なくありません。肝脾腫になると胃の不快感・腹部の膨張感などを自覚する場合もあります。体重減少や微熱がでることもありますが、慢性期はほかの自覚症状は乏しいでしょう。

