鼓膜炎の前兆や初期症状について
鼓膜炎では、耳に水疱などの病変ができるほか、耳の痛みや難聴、耳が塞がれるような感覚(耳閉感)、耳鳴りなどが見られます。
急性鼓膜炎では耳の痛みを伴うことが多く、ほかに耳鳴りや耳閉感、難聴を認めることもあります。また、鼓膜にできた水疱が破れると、耳から黄色い液体や血液が出ることもあります。
一方の慢性鼓膜炎では、耳から膿などの液体が垂れてくる「耳だれ」が多くみられます。ほかに急性鼓膜炎と同様、耳鳴りや耳閉感、難聴を生じることもあります。
また、慢性鼓膜炎では鼓膜が破れる「鼓膜穿孔」や中耳に炎症がおきる「中耳炎」を伴うこともあります。鼓膜穿孔では、強い耳の痛みとともに出血することがあるほか、鼓膜炎と同様耳鳴りや難聴などを生じます。中耳炎を合併している場合にも、鼓膜炎や鼓膜穿孔と同様の症状が見られます。
鼓膜炎の検査・診断
鼓膜炎の診断では、問診や鼓膜の視診のほか、症状や原因に応じた検査がおこなわれます。症状が類似する耳疾患は多いので、他の疾患との鑑別が重要です。
問診では、耳の痛みや耳閉感の有無、聞こえの変化などを確認します。
視診では「オトスコープ」と呼ばれる内視鏡機器を用いて鼓膜を観察します。急性鼓膜炎の場合には、鼓膜表面に黄色い水疱が1個〜数個確認されます。
鼓膜にできた水疱を突いてすぐに中の液体が排出され、水疱がなくなる場合には急性鼓膜炎と診断できます。
一方の慢性鼓膜炎の場合には、鼓膜の表面が皮で覆われ、皮を除去すると皮膚が部分的に剥がれていたり肉芽ができていたりすることが確認されます。
また、原因となる病原体を特定するために、水疱内の液体や耳垂れのサンプルを採取して顕微鏡で詳しく調べることもあります。
このほか、聞こえの悪さなどを伴っている場合には、聴力検査がおこなわれることもあります。

