正中頸嚢胞の前兆や初期症状について
初期段階の小さな正中頸嚢胞は、痛みや異物感などの症状がみられないことが一般的です。そのため、先天性の疾患であるものの、出生時や幼少期には発症に気づかれないケースもあります。
正中頸嚢胞が大きくなると、あごと首の境目付近にふくらみが目立つようになります。この腫瘤(しゅりゅう=こぶ)はやわらかく、触ると動くのが特徴です。
細菌などへの感染があると、嚢胞が赤く腫れ、痛みをともなうことがあります。正中頸嚢胞の場所によっては、のどのあたりの違和感や飲み込みにくさを感じることもあります。また、穴が開いてやぶれることもあり、分泌物が漏れ出る「瘻孔(ろうこう)」となることもあります。
正中頸嚢胞の検査・診断
正中頸嚢胞の診断は、主にまず触診や画像検査がおこなわれます。頸部に腫瘤がある場合、視診と触診によって大きさや位置、可動性などを確認します。
画像検査の中の超音波検査は、嚢胞の内部構造や周囲組織との癒着などを確認するのに適しており、患者への負担も少ない非侵襲的な検査です。必要に応じて、CTやMRIなどもおこなわれる場合があります。首に生じるふくらみやしこりは他の疾患でも見られる場合があり、これらの検査は他の疾患との鑑別においても非常に重要です。
正中頸嚢胞の確定診断には、腫瘤内の細胞を顕微鏡で確認する組織検査をおこなうのが一般的です。

