
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、週刊スピリッツで連載中の『うちがキングダム』(原作:森巡る/作画:砂糖野しおん)に注目しよう。
同作は、訳あって王女となった女子高校生を巡るヒューマンドラマを描いた一作。以前 砂糖野しおんさんのX(旧Twitter)に第1話がポストされると、約2000ほどの「いいね」が寄せられている。そこで原作担当の森巡るさんと作画担当の砂糖野さんに、同作を描いたきっかけについて話を伺った。
■突如として日本からの独立を宣言する父

高校一年生で16歳の早川ミキ。自転車で学校に向かっていると、「あ、姫!」「姫ってチャリ通なんだ」と他の生徒に声をかけられる。早川は訳あって王女として生活しており、それが周りにも浸透していた。彼女は「さようなら、庶民のみなさん!!」と自転車を漕いでその場から立ち去るのだった。
もともと地方移住のために現在の家に引っ越しをしてきた早川家。そして、移住後初日の夜、父が急に「日本から独立して、王様になろうと思うんだ」と真面目な顔で言い始め…。読者からは「お父さんの真の狙いが気になって仕方ない」「この第1話を読んだら誰でも続きが読みたくなるでしょ」などの反響が上がっていた。
■重い話に見える部分はあるものの…基本的に温かく楽しいコメディ!

――『うちがキングダム』のストーリーやキャラなどの原作を考えた経緯を教えてください。
森巡る:元々は高校生の青春コメディ(特にラブコメ)を描きたいと思って始めた企画です。主人公の抱える問題に周囲の人間が寄り添い、そこに繋がりが生まれていくというような話にしたいと思っていて、では主人公はどんな問題を抱えているのか?と考える中で、以前から興味があった「ミクロネーション」(自称国家)という存在が思い浮かびました。
自分たちで国を名乗るという自由さと得体の知れなさと内包されたユーモアが物語を多層的にしてくれるのではないかと。最終的には「突然、食卓で父親が王冠を被り出す」という映像が浮かび、そこからどうやってラブコメ的展開を作れるのかなど、キャラや展開を発想していきました。
――作画を担当されている砂糖野しおんさんとして第1話を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
砂糖野しおん:キャラクターの表情や仕草は特にこだわりました。目線や手の動きにその人の心情や関係性がにじむような描き方をしたいなと思いながら描いてます。
――第1話のなかで特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。
森巡る:美姫と拓也が玄関に座り、「私たちは親が決めたことを覆せるだけの力はないのか」と考えるシーンです。この問いは二人にとってこれから何度も直面する重要なテーマで、それを初めて語る印象的な場面になっているかと思います。切ない場面ではありますが、砂糖野先生の柔らかな絵の雰囲気によって、二人が仲良く楽しく話しているのが伝わってきて、すごく魅力的なシーンだと思います。
砂糖野しおん:美姫と拓也がカツ丼を待ちながら玄関で話すシーンです。急に決まった引っ越しへの戸惑いと不安をお互いに吐き出して緩和しているようなやり取りがあたたかくてちょっと切なくて大好きです。
――今後の展望や目標をお教えください。
森巡る:これから描きたいエピソードやセリフはたくさんありますし、ここまで話を考えてきた中で生まれたテーマや問題意識もあるので、それを取り入れつつ、毎話丁寧に描いていけたらいいと思っています。常に最新話が一番面白い漫画にしたいです。売上などの面で達成したい目標はたくさんありますが、一番の目標は実写化です。
砂糖野しおん:『うちがキングダム』がたくさんの方に届いて楽しんでいただけたら嬉しいです。
――読者へメッセージをお願いします。
森巡る:いつもお読みいただきありがとうございます。未読の方は、まずは1話だけでも試し読み、面白かったら読めるとこまで試し読み、やっぱり面白かったら第1巻を読んでいただけると嬉しいです。重い話に見える部分もありますが、基本的には温かく楽しいコメディなのでご安心ください!
砂糖野しおん:この先もとても面白い展開が待ってるので、楽しみにお待ちいただければ幸いです。

