若年性更年期障害で受診をする目安と病院での治療法

更年期ではないのに更年期のような症状があるときは何科を受診すべきですか?
まずは婦人科(産婦人科)を受診しましょう。婦人科では月経やホルモンの状況を踏まえた診療が受けられます。
症状によっては心療内科や精神科でのケアが有効なケースもありますが、まずは女性ホルモンに関わる科である婦人科で相談するのが一般的です。なお、「更年期障害かも?」と思った若い方でも決して受診をためらう必要はありません。月経不順や原因不明の体調不良が続く場合は、将来の健康のためにも早めに医師に相談しましょう。
病院を受診した際の診察や検査の内容を教えてください
婦人科を受診した場合、まず医師による問診が行われます。月経周期や月経の状況、日常生活でのストレスの有無、睡眠習慣、食生活などについて詳しく聞かれるでしょう。これらの情報から若年性更年期障害と呼ばれる症状の背景要因を探っていきます。
次に、必要に応じて血液検査を実施します。血中の女性ホルモン値(エストロゲンや黄体刺激ホルモンFSHなど)を測定し、卵巣機能の低下が起きていないか確認します。
さらに、医師が必要と判断した場合は超音波検査(エコー検査)で子宮や卵巣の状態を調べることもあります。卵巣に異常がないか、子宮に病気が潜んでいないかを確認し、ほかの疾患の可能性を除外します。
そのほか、症状に応じて甲状腺機能検査や貧血検査など、別の原因を探るための検査が行われることもあります。このように総合的にみて、閉経時期ではないのに更年期障害様の症状が出ている原因を検索します。
病院では若年性更年期障害と呼ばれる症状に対してどのような治療を行いますか?
検査の結果、例えば甲状腺疾患や貧血などほかの病気がみつかった場合はその治療を優先します。特に異常がなくホルモンバランスの乱れによる症状と考えられる場合は、以下のような対症療法やホルモン療法が検討されます。
生活指導・生活改善
漢方薬の処方
ホルモン補充療法
低用量ピルの処方
症状に対する対症療法
このように、若年性更年期障害と呼ばれる状態では患者さん一人ひとりの原因と症状に合わせた治療が行われます。いずれの場合も、医師の指導のもと無理のない範囲で治療と生活改善を並行しながら進めていくことが大切です。
治療期間中に注意すること、気を付けることを教えてください
治療中も基本は生活習慣の改善を継続することです。薬を飲んでいるからといって安心せず、引き続き規則正しい生活リズムとバランスのよい食事、十分な睡眠を心がけましょう。また、治療中でもストレスケアは重要です。ストレスが溜まると症状がぶり返すことがあるため、自分なりのリラックス方法で適度に発散しましょう。
医師から処方された薬は指示どおりに正しく服用し、勝手に中断しないようにします。漢方薬やホルモン剤は効果が出るまでに時間がかかる場合もありますので、焦らずに続けることが大切です。定期的な通院も怠らず、副作用や症状の変化があればその都度医師に報告してください。
また、治療期間中は喫煙や過度の飲酒を控えるなど、症状悪化のリスクとなる習慣にも注意が必要です。これらはせっかくの治療効果を妨げるおそれがあるため、可能な限り避けましょう。
編集部まとめ

若年性更年期障害は正式な病名ではありませんが、若い世代で更年期障害に似た不調が現れる状態を指します。原因の多くは卵巣機能の異常ではなく、ストレスや生活習慣の乱れによるホルモンバランスの一時的な不調です。生活を整えることで自然に改善するケースも多く、早期対応が重要です。
一方、「若いから関係ない」と見過ごすのは危険です。月経不順やホットフラッシュなどが続く場合、隠れた疾患の可能性や、長期間のエストロゲン低下による将来の骨粗しょう症リスクも考えられます。少しでも異変を感じたら、早めに婦人科を受診しましょう。
日頃から規則正しい生活を心がけ、ストレスケアや睡眠の質を意識することで予防にもつながります。自分の体調に敏感になり、無理をしない生活習慣を整えることが、今も将来も健やかに過ごすための第一歩です。
参考文献
『Premature Menopause』(Ann Med Health Sci Res)
『更年期障害』(日本産科婦人科学会)

