ついに重い口を開いてしまった
「それは、まるで『孫に貢いでください』って言ってるみたいに聞こえますけどね」
私の口から、思わず本音が出てしまった。ゆみこさんは一瞬、ピタリと笑みを止めた。
「え?そんなつもりで言ってないよ、お義母さんたちだってもう年金暮らしじゃない?大変だとは思ってるし」
「そうですか?ちょっとうちの親ばかり大変なのかなと思ってしまいます。私は子育て経験者じゃないからわからないけど、両親がクタクタになるまで子どものお世話や家事を丸投げされちゃうと、正直心配です」
「お義母さんもお義父さんも、孫はかわいいって言ってくれてるし、元気もらえるって…」
「でも、体はクタクタなの見ててわかりますよね?ゆみこさん、ちょっと図々しいって思いませんか?」
私は震える声で言った。ゆみこさんは目を丸くして、私をじっと見つめている。その目に、いつもの気さくな笑顔はもうなかった。
ああ、言ってしまった。言ってはいけないことだったかもしれない。でも、このまま黙っているのは、もう無理だった。 私は、この現状を変えたかった。
私自身の気持ちを、そして何よりも、疲弊している両親の気持ちを代弁したかった。ゆみこさんは何も言わずうつむいて、カフェには重苦しい空気だけが流れていた。
あとがき:兄嫁にぶつけた本音
さとみは、ゆみこに直接会って話すことで、モヤモヤを解消しようとします。しかし、そこで聞かされたのは、ゆみこが両親の優しさに付け込み、図々しい振る舞いを繰り返していたという事実。母の「ギョっとした」という言葉の意味を理解したさとみは、ついに本音をぶつけます。正論をぶつけるさとみと、それに戸惑うゆみこ。二人の関係は、修復不可能になってしまうのでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

