「痴漢を捕まえることができました」JR東の駅看板に反響、実は”実績”不明…警察が明かした「表現の狙い」

「痴漢を捕まえることができました」JR東の駅看板に反響、実は”実績”不明…警察が明かした「表現の狙い」

大学などの受験シーズンが本格化し、試験会場へ向かう受験生を狙った電車や駅での痴漢への警戒が高まっている。

そんな中、宮城県岩沼市のJR岩沼駅に掲示された看板がSNSで注目を集めた。

看板には「痴漢を捕まえることができました」と記されている。「注意喚起」ではなく「捕まえた」という"実績"を前面に出した表現だ。

写真がXに投稿されると、「犯罪抑止に効果的だ」などと肯定的な声が相次いだ。JR東日本によると、「捕まえた」と伝える啓発の看板を管内で見たのは初めてで、非常に珍しいという。

実際のところ、この看板はどのような経緯で設置されたのか。取材を進めた。(弁護士ドットコムニュース編集部・塚田賢慎)

●可視化で抑止効果、『痴漢やめよう』より効果的といった声

〈痴漢撲滅 皆様のおかげで、痴漢を捕まえることができました。ご協力ありがとうございます。岩沼警察署長・JR岩沼駅長〉(看板の内容)

2025年12月、JR東北本線・常磐線が乗り入れる岩沼駅の構内で撮影された看板の写真がXに投稿された。

駅や電車などでの痴漢関連の啓発といえば、「痴漢は犯罪」「痴漢に気をつけよう」といった注意喚起型のポスターが多かった。

最近では、周囲の乗客に被害防止への協力を呼びかけるものも出てきたが、「捕まえた」と過去形で実績を報告するものは珍しい。

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SNSでは「可視化することには抑止効果がある」「『痴漢やめよう』より効果的かも」などの肯定的な意見が相次ぎ、広がってほしい取り組みだとの受け止めがみられる。

ただし、「皆様のおかげで、痴漢を捕まえることができました」という表現だけでは説明不足かもしれない。刑事手続きの「逮捕」を意味しているのだろうか。

●JR東日本「このような看板を見受けたのは初めてのこと」

JR東日本は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、この看板が現在も岩沼駅正面玄関に設置されているものだと説明した。

一方で、「捕まえた」とされる具体的な事件や事案がどのようなものだったかは、確認できないという。

また、JR東日本の管内において、痴漢をめぐり「捕まえた」と成果を示す内容の看板は珍しいものだった。

「痴漢防止などの啓蒙ポスター掲示は協力要請があれば掲示しておりますが、このような看板を見受けたのは初めてのこと」(JR東日本)

過去のことでもあり、看板が作られた経緯はよくわからないようだ。

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