副鼻腔とは鼻の内部にあるのが鼻腔といい、その周りにある空洞が副鼻腔といいます。
副鼻腔がんは、この鼻腔の周りにある空洞に癌が発生した状態のことをいいます。
初期のころの症状には気付きにくいものです。症状があっても軽いうちは鼻づまりや頭痛といったよくある症状と変わらないので、さらに発見が遅れる傾向にあります。
早期発見するためにも単なる鼻づまりや頭痛と軽視せず、早めに医師の診断を受けましょう。
そこでここでは副鼻腔がんについて、副鼻腔がんとはどのような症状で何が原因なのか解説していきます。
※この記事はメディカルドックにて『「副鼻腔がん」になると現れる初期症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
副鼻腔がんの症状と原因

副鼻腔がんはどんな症状が出ますか?
副鼻腔がんの症状には、意外とさまざまな症状が出ます。症状が出る部位もさまざまで、鼻の他に頭が痛くなったり、耳鳴りがしたり、時には匂いを感じないことがあります。以下に副鼻腔がんの症状を分かりやすくまとめてみました。
鼻の痛みや出血
鼻の塞がり
鼻の味覚の変化
頭痛
耳鳴り
嗅覚の消失
咳や喘鳴
副鼻腔がんの症状のその他には、顔や首に特徴的な症状が出現することもあります。それが以下の症状です。
顔の顔面変形や目の周りの腫瘍
頸部の淋巴節(リンパ節)の腫大
顔に出る症状は他の症状に比べて分かりやすいと思いますので、このような特徴や症状がある場合は、すぐに医師の診察を受けましょう。なお、顔面に症状が出る前に顔面骨内で癌が大きくなる場合もあります。副鼻腔がんは早期発見が重要です。
副鼻腔がんの症状を教えてください。
副鼻腔がんの症状には前述でもお伝えしましたが、鼻に出る症状とその他には頭・耳・目・喉など、一見鼻と関係ない部分にも症状が出ることが分かります。部分別にもう一度、見てみましょう。
鼻の症状:鼻からの出血・鼻づまり・鼻の味覚異常・鼻の開きの悪化・鼻の感染・鼻の炎症
頭・耳・喉の症状:頭痛・耳鳴り・顔の顔面腫瘍・目の周りの腫瘍・喉の痛み・目の痛み・視力障害
鼻以外でも上記のように、頭や耳などに症状として現れます。やはり鼻を中心に目や耳といった箇所に症状が現れるのです。これらの症状はよくある症状として見過ごしてしまいがちですが、あまり長くこの症状が続く場合は、早急に医師に診てもらうことが重要です。
また、稀に眼球運動障害で発症する場合があります。そのため、1つのものが二重に見える複視の症状が起こるケースも見られます。
副鼻腔がんの発症原因ははっきりわかっていないのでしょうか。
副鼻腔がんの発症原因は、残念ながらはっきりとしたことはわかっていません。しかし考えられる発症原因としては、生活習慣や慢性的な症状、過去に何かしら治療を行ったことがある場合は、少なからず発症原因として考えられる可能性があります。例えば、以下のようなものです。
タバコやアルコールの使用
長期間の喫煙歴
慢性的な鼻の炎症
前立腺がん放射線治療
以上が副鼻腔がんの発症リスク因子と考えられています。しかし、副鼻腔がんの発症原因の中には遺伝的要因も発症原因の一つです。
これらのことから、はっきりと発症原因を一つには絞れないことは分かるでしょう。万一、自分に副鼻腔がんの疑いがある場合には、自分がこれらの何が要因になっているかを、医師の診断を受けて確認してみることをおすすめします。
初期症状がわかりづらいと聞いています。
副鼻腔がんの初期症状は、非常にわかりづらいことがあります。なぜわかりづらいのかというと、初期に出る症状は普段の生活で誰もが経験しているようなある症状が原因です。鼻からの出血
鼻づまり
頭痛
これらの症状は、ほとんどの人が一度は経験している症状ですね。風邪を惹いたときや風邪の初期症状にも似ている現象なので、「風邪かな?」と思ってしまうということがあります。しかし副鼻腔がんの症状であった場合は、注意が必要です。
副鼻腔がんの症状と見極めるのは難しいですが、上記のような症状が長期間症状が続いている場合や他の症状(頭痛など)がある場合には副鼻腔がんの可能性があると考えられます。少しでも「症状が長いな」と感じたら早めに医師に診てもらいましょう。
編集部まとめ

今回は副鼻腔がんについてその症状や原因、そして治療方法や治療の流れ、予後についての定期的な検査などを解説しました。
初期症状が分かりづらい点がありますが、病院に行く決め手は「症状が長引く」です。
癌でなければ数日で治まる症状が、「いつまで経っても鼻づまりが解消しない」「頭痛が長引く」「鼻血が出る」などある場合は副鼻腔がんを疑い、すぐに病院へいきましょう。
参考文献
初期症状が出にくい点に要注意 鼻腔がん・副鼻腔がんの特徴を知ろう(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)

