
小学生になり行動範囲が広がると、駄菓子屋やコンビニでの「おごり・おごられ」という金銭トラブルが急増する。「たかが数十円」と放置すれば、親同士の大きな争いへと発展するケースも少なくない。星河ばよ(@bayo_fantasy)さんが描く『2000円持ってきてね』は、小学5年生の息子が直面した、最も身近で最も恐ろしい金銭トラブルの実話だ。
■駄菓子屋での「おごり」から始まった、金銭感覚のズレ



ことの始まりは、星河さんの長男が「友達におごってあげたんだよ!」とうれしそうに報告してきたことだった。当初、お金の使い方を具体的に話していなかった星河さんは、自分の息子がおごることを「よいこと」だと捉えていた事実に驚く。「お財布を持っていないなら、駄菓子屋に行くのはやめておこう」。そう諭したのは、一度おごれば「次もおごってもらえる」と勘違いする子どもが現れることを危惧したからだ。
しかし、事態はさらに深刻な方向へ進む。ある日、長男から「ママ、2000円貸してくれない?」と言われ、星河さんはフリーズする。小学生にしては大金であるその使い道を訊くと、友達のKくんが「みんなで忘年会をしよう」と企画し、参加費として請求してきたというのだ。使い道が全く不透明なまま、事態は家庭間を巻き込む騒動へと発展していく。
■親をフリーズさせた「2000円」の要求。その裏に潜む、課金中毒の友達の思惑
困惑する星河さんのもとに、同じように誘われたママ友から電話が入る。そこで判明したのは、企画者であるKくんの衝撃的な裏事情だった。Kくんはゲームで課金を繰り返し、親にお小遣いを止められていたのだ。彼は、誘った友達に2000円ずつ支払わせることで、自分の取り分を浮かせようと画策していたのである。「ママ友からの連絡は本当にありがたかったです」と星河さんは振り返る。
この件をきっかけに、星河さんは「小額でもおごるのもおごられるのもだめだよ」と子どもたちと固く約束させた。長男が正直に話してくれたことでトラブルを未然に防げたが、親が知らないところで金銭のやり取りが行われている可能性は常にある。「子どもが話しやすい雰囲気づくりを心がけたい」と語る星河さん。キャッシュレス化が進む現代、子どもが手にするお金の重みを家庭でどう伝えていくか。すべてを子ども任せにしない、親の覚悟が問われている。
取材協力:星河ばよ(@bayo_fantasy)
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