
仲野太賀が主演を務める大河ドラマ「豊臣兄弟!」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)が、1月4日より放送開始された。のちの秀長となる小一郎(仲野)と、のちの秀吉となる兄・藤吉郎(池松壮亮)の母・なかを演じる坂井真紀、姉のとも役・宮澤エマ、妹のあさひ役・倉沢杏菜のコメントが公開された。
■なか役・坂井真紀 コメント
――なかの役柄について
なかは、本当に温かくて強く、そして優しい女性。「こんなお母さんがいたらいいな」と自然と思える人物です。
これまで多くの名だたる俳優さんが演じてこられた役なので、正直なところ意識もしましたし、「自分で大丈夫だろうか」という不安もありました。ですが、制作統括の松川(博敬)さんから、「今までの“なか”は意識せずにやりましょう」という言葉をいただき、背中を押していただきました。
八津さんが書いてくださる「豊臣兄弟!」の“なか”を、スタッフの皆さんと共に作り上げていけたらと思っています。なかは、どんなに身分が高くなっても、「家族の幸せが自分の幸せ」と感じられる人だと思います。
だからこそ、家族を包み込む温かさは、最後までぶれずに大切にしていきたいです。こんなに長い時間、一人の人物を演じるのは初めての経験で、もしかしたら、一生に一度の機会かもしれません。なかという人物にどっぷり浸かり、大切に演じきりたいと思っています。
――子ども4人について
藤吉郎は、よく言えば瞬発力がある、悪く言えば暴走機関車のような子。でも人たらしな魅力があって、本当に目が離せません。なかは、藤吉郎びいきで、監督からも「“藤吉郎ラブ”でやってください」と言われています。池松君演じる藤吉郎がとても魅力的なので、しっかり“藤吉郎ラブ”でやらせていただいています(笑)。
もちろん、小一郎のことも同じくらい大切に思っています。兄とは対照的に冷静で、一歩引いて周りを見られる、家族思いの子。なかにとっては、気持ちが揺れたときに立ち返れる存在で、「この子がいてくれるから大丈夫」と思わせてくれる息子です。
ともは、私よりもしっかり者で、家族をまとめてくれる頼れる存在。あさひはのびのびとしていて「末っ子らしい」という言葉がぴったりな可愛らしい子です。家族のシーンは、太賀君も池松君も「癒やされる」と言ってくれていて、だからこそ、外での戦いのシーンがどれほど大変だったのか、そして、あの時代を生き抜くこと自体がどれほど過酷だったのかも伝わってきます。
――仲野さんと池松さんの兄弟ぶりについて
お二人は本当に仲が良く、まるで本当の兄弟のようです。池松君は引っ張ってくれる一方で、少しいたずらっ子な一面もあって、静かなトーンで面白いことを言ったり、鋭いツッコミを入れたりします(笑)。
そんな池松君に、太賀君は本当に弟のようについていっている印象です。お芝居の場でも、「ここはこうしようか」など、二人でしっかり話し合いながら、良いシーンにするために現場を引っ張ってくれています。まさに「豊臣兄弟!」を体現しているお二人だと感じます。
太賀君とは今回で3度目の共演ですが、画面越しでも実際に一緒に演じていても、“温度”が伝わってくるお芝居をされる方。演技のキャッチボールがとても楽しいですね。
■とも役・宮澤エマ コメント
――ともの役柄について
これまで演じたことのない、生命力の強さを感じるキャラクターだと捉えています。長女として、この家をどうにか切り盛りしていかないといけないという責任感が強い女性です。だから、強いセリフも多く、特に男兄弟に対しては口も悪いし、手もすぐ出ます(笑)。でもそういったともの強さが私は好きですし、彼女と同じ境遇だったら私もそうありたいと思いますので、思いっきり演じるようにしています。
特に序盤は、ともは「自分が男だったら、もっと活躍できたのに」という思いを、どこかで抱えているのではないかと想像しました。20代で独身は、当時は珍しいことですし、なぜそうだったのかはわかりませんが、何かしらの信念をもって独り身を貫いているようにも感じました。
――家族の空気感について
第1回は、争いごとに向いていない小一郎はとことん情けなく描かれていて、藤吉郎はとことんおちゃらけていて。そんな二人を、仲野さんと池松さんがしっかりと演じられています。
また、いい意味で、お母さんのなかさんが、ほんわかとおおらかに家族を支えています。妹のあさひもかなりのびのびと育っていますね。生きづらい戦国の世の中でもポジティブに生きようとする“まっすぐさ”“潔さ”を家族が持っているのは、お母さんがそういう教育をしてきてくれたことも大きいと思いますし、「豊臣兄弟!」のこの家族ならではなのかなと思います。
――物語の魅力について
少年漫画のようなまっすぐさを持った物語ですね。歴史にあまり詳しくない方でも知っている人物・時代を取り上げる今作ですが、ド真ん中・ド直球で勝負するタイプの作品だと思います。下から上へと上り詰めていくワクワク感があり、無謀にも思えるような野望を少しずつ達成していくストーリーが、おもしろいんです。
これまでは秀吉にスポットライトが当たりがちでしたが、今作は秀長(小一郎)が主人公で、秀吉(藤吉郎)と共にみんなを魅了していく。そんな兄弟の様子を、少年漫画のヒーローを応援するかのように、ぜひ最後まで追いかけていただきたいです。

■あさひ役・倉沢杏菜 コメント
――あさひの役柄について
あさひは家族の中でいちばん天真らんまんですごく明るい子です。お母ちゃん(なか)や姉様(とも)が、毎日必死にやりくりしている貧しい農民暮らしの中でも、食べることが大好きなあさひは素直に「おなかすいた」って言えちゃうんです(笑)。お母ちゃんや姉様、小一郎兄様は、あさひがおなかをすかせないように、そして楽しく過ごせるように、すごく愛情をかけてくれていると思います。
そんなあさひの役作りのために、クランクイン前に京都府の東福寺や静岡県の瑞龍寺など、あさひゆかりの地を巡りました。あさひが登場する歴代の作品も可能な限り視聴し、情報を集めました。ただ今回は「豊臣兄弟!」としてのあさひを演じるので、インプットしたものは一度手放し、脚本家の八津(弘幸)さんが描くあさひを魅力的に演じることを心がけています。
――家族の雰囲気について
クランクインは、お母ちゃんと姉様とのシーンだったんですが、私の話をすごく親身になって聞いてくださったことが本当にうれしかったです。あさひはよく食べる子なので、“モグモグシーン”が多いんです。その姿を見た坂井さんが「かわいい、癒やされる」って言ってくださって。すごくモグモグしているから恥ずかしかったんですけど、その言葉にすごく救われました。 宮澤さんも本当に優しくて「今のお芝居、大丈夫だったかな」と不安になったときも、「大丈夫だよ!」って明るく受け止めてくださるんです。おふたりに何度も助けられています。
小一郎役の仲野さんと、藤吉郎役の池松さんのお二人は、もう本当に仲よしで、その空気に自然と引き込まれるんです。だから、現場全体が本当の家族みたいな団結感に包まれていて。「豊臣兄弟!」は家族愛、兄弟愛が大きなテーマの一つだと思うのですが、それをお二人が体現してくださっているのが本当にありがたいと感じます。
またお二人と初めてご一緒したときにびっくりしたのが、「こんなに遊び心を持ってお芝居をされているんだ!」ということ。脚本に描かれている小一郎、藤吉郎が、お二人の力でさらに鮮やかになっていくのを目の当たりにして、本当に刺激をいただいています。
――物語の魅力について
八津さんの脚本は本当に生き生きとしていて、それぞれのキャラクターがすごく魅力的で、そこが一番のポイントだと思います。脚本の段階でも十分面白いんですけど、みんなでお芝居をしていくと、さらに魅力が上乗せされていく感じがして。どのキャラクターも深みがあって、「もっと見ていたい!」って思える人物ばかりなんです。
「豊臣兄弟!」は、小一郎兄様たちが出世していく物語ではありますが、その原動力は“家族のため”というところにあります。そんな家族愛や仲間愛にすごく人間味を感じて、私自身も心が動かされます。


