
1人暮らしをしていると「誰かに見られている気がする」「人の気配を感じる」という経験はないだろうか?例えばシャワーを浴びている時など見えない分、何となく感じる気配に“ゾッ“としてしまう…そんな実話のようなマルオ (@f90c89d79366434)さんの「怖い話を聞かせてください」を紹介しよう。
X(旧Twitter)で怖い話を投稿しているマルオさん。本作「怖い話を聞かせてください」は、短編集として成立したホラー漫画だが、読み進めていくと「ここで繋がっていくのか!」と話が交差し、続きが気になる作品だ。そこでマルオさんに本作の制作秘話について伺った。
■実体験や恐怖の記憶から紡がれる連鎖型ホラー漫画の魅力と創作の裏側に迫る



ホラー漫画の制作において、しばしば「実話なのか」と疑問を抱く読者は多い。本作「怖い話を聞かせてください」について、作者のマルオさんは「各人物が話す内容は基本的にフィクションだが、元になる体験談がある作品もある」と語る。完全な創作でありながらも実体験や取材によるリアリティが物語に色濃く反映されている。恐怖のアイデアは、マルオさん自身が怖いと思った出来事が元になることが多いという。また、人から聞いたり本を読んだりしてゾクッとしたときに「漫画になったらどんな話になるのかな」という想像をするときに着想を得ることも多いようだ。
本作は短編として楽しめる一方で、読み進めるごとに物語同士が緩やかに繋がっていく連鎖構造が魅力となっている。マルオさんは「1つの話だけで終わらずに、ほかの話と繋がりがあると想像する余地があっておもしろいかなぁと思い、今回挑戦してみました。『パルプ・フィクション』みたいになったらいいなぁ…とぼんやり考えながら描いています」と創作意図を明かす。読者が自由に物語の関連性を探ることができる余白も本作の楽しみ方のひとつだ。
ちなみに、マルオさんには霊感はなく「人一倍怖がりでお化け屋敷やホラーゲームは大の苦手です…。恐怖映画も耳をふさぎながら観るくらいですが、なぜかホラーが好きで描いてます」と語る。その矛盾めいた感覚こそが、恐怖と親しみやすさを両立させる要因となっているのかもしれない。
取材協力:マルオ (@f90c89d79366434))
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