●裁判が認定した「不合理な指導」
遺族が訴えた裁判で、札幌高裁は請求を棄却した。
一方で「そもそも指導対象となる事実関係について、適切に確認しなかった」「前日の指導方法が適切とはいえず、教育的効果を発揮するどころか、かえって生徒を混乱させる指導になった」として、不合理な指導を認定した。
はるかさんは、指導死の危険性をこう訴える。
「前日の指導には、自殺の危険要素がたくさん入っています。一方的な叱責による混乱や焦り、仲間の前で叱責することで恥をかかせること、居場所である吹奏楽部や親友を失う絶望、自分さえいなければという周りに負担をかけている感覚。
こういったものがそろうと、死ぬことが唯一の手段のように思えてしまう状況になります。どうすれば不適切指導をなくしていけるのか、一緒に考えていただけたらと思います」
●学生たちが受けたとめた
会場で話を聞いていた学生からはこんな声が上がった。
「自分の学校生活や部活動を通じて、照らし合わせられるところもありました。学校では生徒一人一人が主役で、指導者はフォローする存在に過ぎない。萎縮させるような指導は今後なくなればいい。教員志望ではないですが、(将来)職場で後輩ができたときに、一つ一つの言葉がどんな影響があるのかを考えたい」(男子学生・1年・野球部)
「今はトレーナーとして活動しています。激しい指導で、生徒が自分を責めるような心理状況になると感じました。もし教師になるとしたら、自分の考えを話せる職場環境を作ったり、自分の指導の仕方を考えながら仕事をしていくことが大事だと思いました」(男子学生・1年・トレーナー研究会)

