記憶力や集中力に「まぐろ」は有効?脳の老化予防とDHA摂取のポイントを解説

記憶力や集中力に「まぐろ」は有効?脳の老化予防とDHA摂取のポイントを解説

まぐろに含まれるDHAは、脳の構成成分として重要な役割を担っており、認知機能や精神的健康との関連が研究されています。胎児期から高齢期まで、適切な摂取は年齢を問わず意義があるとされています。脳の発達や維持、気分の安定に関わる可能性について、現在わかっている知見を整理してお伝えします。

中西 真悠

監修管理栄養士:
中西 真悠(管理栄養士)

■経歴
2020年3月女子栄養大学栄養学部実践栄養学科卒業
2020年4月株式会社野口医学研究所入社
同年よりフリーの管理栄養士として活動開始、現在に至る

・法人向け健康経営支援サービスの立ち上げと推進(新規および既存顧客への営業活動を主導)
・食と健康に関する指導プログラムの実施(延べ2000人以上を対象にセミナーや測定会を通じて個別指導を実施)
・SNSでの情報発信によるブランディング
∟ Instagramにて食と健康に関する情報を発信し、フォロワー5万人超を達成
∟ 企業のSNS商品撮影代行やレシピ開発を400件以上実施
・サプリメントや雑貨のお客様相談室にてコールセンター業務を担当
・保険調査業務の実務を担当

脳機能と精神面への寄与

まぐろに含まれるDHAは脳の構成成分として重要な役割を担っており、認知機能や精神的健康との関連が研究されています。適切な摂取は年齢を問わず意義があるとされています。

認知機能の維持と発達

DHAは脳の灰白質や神経細胞の膜に高濃度で存在し、神経伝達やシナプスの機能に関与しています。胎児期や乳幼児期における脳の発達にはDHAが不可欠であり、妊娠中や授乳中の母親が十分に摂取することが推奨されています。ただし、妊娠中の方はメチル水銀の摂取量にも配慮する必要があるため、後述する注意点を参考にしてください。
また、高齢者においてもDHAの摂取が認知機能の低下を緩やかにする可能性が示唆されており、いくつかの観察研究では魚介類の摂取頻度が高い群で認知症(特にアルツハイマー型など)のリスクが低い傾向が報告されています。ただし、因果関係を明確に示すには更なる研究が必要であり、現時点では予防効果を断定できる段階ではありません。それでも、DHAを含む食品を日常的に取り入れることは脳の健康維持に有益と考えられています。

気分の安定や精神的健康への影響

オメガ3系脂肪酸は神経伝達物質の合成や神経の炎症反応に関与しており、精神的な健康にも影響を及ぼす可能性が指摘されています。一部の研究では、うつ症状のある方に標準的な治療の補助としてEPAやDHAを補充することで症状の改善が見られたとの報告がありますが、効果の程度や対象者の特性によって結果は異なります。
また、ストレス反応への影響についても検討されており、オメガ3系脂肪酸がストレスホルモンの分泌を調整する可能性が示唆されています。精神疾患の治療には専門的な医療介入が必要ですが、食事を含めた生活習慣の改善は補助的な意味を持つと考えられます。気分の落ち込みや不安が続く場合は、食事の改善だけに頼らず、精神科や心療内科の医師に相談することが大切です。

まとめ

まぐろは良質なたんぱく質や必須脂肪酸(DHA・EPA)が豊富で、日常の食事に取り入れやすい優れた食材ですが、メチル水銀の蓄積やアレルギーのリスクなど注意すべき点も存在します。適切な摂取量を守り、鮮度管理を徹底することで、まぐろの持つ健康効果を適切に享受できます。ビタミンCや脂質を組み合わせたバランスのよい食べ合わせや保存方法を実践し、日々の食生活に上手に取り入れることで、心身の健康維持に役立てることができるでしょう。気になる症状がある場合や、妊娠中などの特別な状況にある場合は、専門の医療機関や管理栄養士に相談することをおすすめします。正しい知識を身につけることで、まぐろは一生の健康を支える心強い味方になってくれるはずです。

参考文献

厚生労働省「魚介類に含まれる水銀について」

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

配信元: Medical DOC

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