副鼻腔とは鼻の内部にあるのが鼻腔といい、その周りにある空洞が副鼻腔といいます。
副鼻腔がんは、この鼻腔の周りにある空洞に癌が発生した状態のことをいいます。
初期のころの症状には気付きにくいものです。症状があっても軽いうちは鼻づまりや頭痛といったよくある症状と変わらないので、さらに発見が遅れる傾向にあります。
早期発見するためにも単なる鼻づまりや頭痛と軽視せず、早めに医師の診断を受けましょう。
そこでここでは副鼻腔がんについて、副鼻腔がんの診断や治療方法なども解説していきます。
※この記事はメディカルドックにて『「副鼻腔がん」になると現れる初期症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
副鼻腔がんの診断・治療方法

副鼻腔がんはどう診断するのでしょうか?
副鼻腔がんの診断には、その時の検査によって導き出された病状を元に診断が出ます。一般的な検査項目は、主に以下の検査を行っていく方法です。鼻内視鏡検査:鼻腔内を見るために使用される鼻内視鏡を使用して、鼻腔内の異常を発見できます。
CTスキャン:頭部のCTスキャンを行い副鼻腔がんがある場合には、頭蓋内に異常な影が見えるのです。
MRIスキャン:CTスキャンと同様に頭部のMRIスキャンを行い副鼻腔がんがある場合には、やはり頭蓋内に異常な影が示されます。
組織検査:鼻腔から取られた組織を病理学的に検査して、確定診断をする方法です。
これらの方法を病状に合わせて組み合わせ検査を行っていき、副鼻腔がんを確実に診断できます。副鼻腔がんと診断された場合には、腫瘍の大きさや進行度などによって適切な治療法を選択することが必要です。
副鼻腔がんの治療方法の流れを教えてください。
副鼻腔がんと分かった場合、その後の詳しい治療方法の流れは、以下のようになります。ここでは一般的に行われる流れの紹介です。診断::まずは鼻内視鏡検査やCTスキャン・MRIなどを使用して副鼻腔にある腫瘍を見つけます。その後、その腫瘍の生検や組織検査を行い癌がどんな種類のものかや、癌としてのステージ(進行度)をチェックして確定するのです。
病期分類:癌の種類やステージに応じて病期分類を行います。
治療計画の立て方:治療方法を決定するために、患者の健康状態・病期・年齢・他の疾患などを合わせて考慮していくのです。
治療:手術・放射線療法・化学療法などを用いて治療していきます。
フォローアップ:治療後は原則、定期的なフォローアップ検査を行います。それにより癌の再発の早期発見、早期治療ができるのです。
生活の見直し:治療後は当然ですが、タバコやアルコールの使用を減らすように務めます。それと共に適度な運動や栄養バランスの良い食事を摂るように推奨されますので必ず守りましょう。
なお、治療方法は患者の病状によって異なりますので、治療の流れについては医師に相談し確認してください。
手術以外の選択肢はあるのでしょうか?
副鼻腔がんの治療をするにあたって手術以外には3つの治療法がありますが、状況に応じてさまざまな治療法を組み合わせて行います。放射線治療:放射線を癌に照射することで、癌細胞を死滅させます。
化学療法:薬物を経口または静脈から投与し、癌細胞を攻撃する方法です。
免疫療法:免疫システムを刺激して、癌細胞を攻撃します。
これらのどの治療法を選ぶかは、病状や患者の体力、癌の進行度などを考慮しながら判断されます。また、治療後も定期的に検査を受けることが、早期発見につながり再発を防げるのです。
編集部まとめ

今回は副鼻腔がんについてその症状や原因、そして治療方法や治療の流れ、予後についての定期的な検査などを解説しました。
初期症状が分かりづらい点がありますが、病院に行く決め手は「症状が長引く」です。
癌でなければ数日で治まる症状が、「いつまで経っても鼻づまりが解消しない」「頭痛が長引く」「鼻血が出る」などある場合は副鼻腔がんを疑い、すぐに病院へいきましょう。
参考文献
初期症状が出にくい点に要注意 鼻腔がん・副鼻腔がんの特徴を知ろう(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)

