止まらない涙…
「あぁ、美鈴ちゃんが泣いちゃったじゃない。これは、あなたの心が乱れている証拠よ。今すぐ、お経を唱えて心をしずめなさい」
「いい加減にして!」
私は通話を切りました。美鈴をあやしながら、涙が止まりません。
母は、この小さな…まだ、自分の意思も持たない赤ん坊までも、自分の信仰に取り込もうとしている。
その時、リビングのドアが開きました。
「すみれ? すごい声がしたけど、どうしたんだ?」
仕事から帰宅した新平が、おどろいた表情で立っていました。
私は涙を拭うこともできず、美鈴を抱きしめたまま、ぼう然と立ち尽くしていました。
もう限界でした。かくし通すエネルギーは、どこにも残っていませんでした。
あとがき:守るべきものの優先順位
ついに、実母はすみれさんの許容できない、一線を越えてしまいました。
美鈴ちゃんの泣き声は、言葉にできないすみれさんの悲鳴そのものだったように感じます。自分の親を否定したくはない、でも、娘だけは守らなければならない…。その板挟みで、ふるえる彼女の前に、新平さんが現れた瞬間、読者である私たちも、思わず息をのんだはずです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

