
コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、「サイコミ」で連載中の『ごくまま~極道だったオレがママになった話~』(原作:頼乃ありさん、作画:sonnoさん)より第9話と第10話をピックアップ。
原作を手掛けた頼乃ありさんがX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、1.4万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、頼乃ありさんにインタビューを行い、創作のこだわりや見どころについて語ってもらった。
■母乳に対する悩み

シングルマザー・小鳩千夏(こばとちか)に転生した、ヤクザの構成員・牛丸銀太(うしまるぎんた)は、ある時母乳に悩む新米ママ・犬飼渚(いぬかいなぎさ)と出会う。
母乳が思うように出ず、思い詰めて泣き出してしまう渚を見て、この人は泣くほど必死でいい母親になろうと頑張ってるんだ…と思った千夏は、
「あんたはこいつの最高の母ちゃんだ!」
と励ます。
するとそこに、3人の子どもを連れたギャルママ・馬場園胡桃(ばばぞのくるみ)が現れる。長女は母乳、次女はミルク、生まれたての三女は母乳とミルクの混合で育てており、
「おっぱいなんか出ても出なくてもこーんなに可愛く育つからっ!」
と明るく言い放ち、思わず納得させられてしまう。
3人は連絡先を交換し、千夏は息子・円(まどか)の健診へ。体重や発育も順調と言われるものの、最後に衝撃の診断を言い渡されるのだった…。
作品を読んだ読者からは、「すごくわかるー!」「それぞれ悩みはあるし、色々ぶつかって悩むよね」「他人からすると些細なことが、凄く凄く心配になってた記憶がある」など、反響の声が多く寄せられている。
■原作者・頼乃ありさん「作品を通してママたちの日常に目を向けていただければ」

――『ごくまま~極道だったオレがママになった話~』の9話と10話に当たる今作において、頼乃ありさんがこだわった点や、読者に注目してほしいポイントをお教えください。
このエピソードでは多くのママが直面する「母乳問題」を取り上げました。
世間では医学的にも発育的にも、母乳育児は『とても良いもの』というイメージが強いのですが、お乳は産めば誰でも簡単に出せるものではないんです。
頑張っても身長が伸ばせないのと同じで、母乳育児にも個人差や限界はあります。
でも赤ちゃんにとって『とても良いもの』って言われると…初産で右も左もわからないママは、振り回されたり追い詰められたりしちゃうんですよね。
このエピソードは、そんなママたちに「もう充分頑張ってるよ」「ミルクでも大丈夫だよ」とお伝えしたくて作りました。
――頼乃ありさんご自信もお二人のお子さんを育児中とのことですが、『ごくまま』のエピソードは実体験を元にしたものが多いのでしょうか?
私の実体験を元にしたお話もたくさんありますが、人からもらったものもたくさんあります。
ママたちの悩みや子供の珍事件は「それ使ってもいい?」としょっちゅう許諾申請しています。
眠い、痛い、疲れた、みたいな愚痴は、作者の心の叫びがベースになっちゃいましたね。
――本エピソードは1.3万をこえるいいねと共に多くのコメントが寄せられました。その中で特に印象に残っているコメントはありますか?
母乳が出ているか聞かれるのが辛かった、というコメントが印象に残りました。
母乳の状態は赤ちゃんの体重や健康状態に直結するので当然聞かれるのですが、出なければ焦りますし、出てるかどうかも最初はわからないんです。
不安定な時期に「出てる?」という言葉がプレッシャーになる人はやはり多いのだなと思いました。
――現在も連載中の本作ですが、以降の見どころをお教えください。
『ごくまま』では「母乳問題」だけでなく「哺乳瓶拒否」や「夜泣き」など、子育て中のママが直面しがちな問題を多く取り上げてきました。
今後も「保活問題」が控えていますし、本作の主人公は『出産中の妊婦に転生したヤクザ』という変わったキャラクターなので、転生の謎も含めて楽しんでいただければと思います。
――最後に、『ごくまま』の9話と10話、もしくは作品全体を通して、頼乃ありさんが伝えたいメッセージがあればお教えください。
子育ては十人十色でトラブルも悩みも尽きないものだと思います。
9~10話で取り上げた母乳の悩みだけでも、出ない人・出ても赤ちゃんがうまく飲んでくれない人・出過ぎて詰まって熱を出す人など色々で、努力で解決する問題でもありません。
『ごくまま』が孤独になりがちなお母さんたちにとって「一緒に頑張ろうね」と声を掛け合うママ友のような存在になれれば、そして親子を取り巻く様々な方が、作品を通してママたちの日常に目を向けていただければと願っています。

