【研究紹介】急性膵炎で入院した106頭の犬における血液検査値と症状の関連性とは?

【研究紹介】急性膵炎で入院した106頭の犬における血液検査値と症状の関連性とは?

犬の急性膵炎と血液検査値の関係を解明する

検査される犬

犬の急性膵炎はよく見られる病気ですが、退院後の症状と血液検査の結果がどのように関連しているかは、これまで十分に研究されていませんでした 。この研究は、急性膵炎で入院した106頭の犬を対象に、退院後の経過と臨床症状、血液中のリパーゼ(膵臓の炎症を示す酵素)の値がどう変化するかを調べたものです 。

この研究の主な目的は、退院から2週間後にどれくらいの犬でリパーゼの値が高くなっているか、そしてそのリパーゼの値が臨床症状とどの程度関連しているかを明らかにすることでした 。また、退院後に低脂肪食を与えることが、リパーゼの値や症状の改善に影響するかどうかも調べられました 。

検査数値と症状は必ずしも一致しない

検査中の犬

研究の結果、退院から2週間後には、22.6%の犬でリパーゼの値が依然として高いままであることがわかりました。しかし、これらの犬のほとんど(79.2%)は、症状がほとんど、あるいは全く見られない状態でした。

これは、血液検査でリパーゼの値が高い状態が認められても、必ずしも食欲不振や嘔吐、下痢などの臨床症状が伴うわけではないということを示しています。つまり、検査数値が高くても、犬が元気な場合が多いという結果でした。

この研究では、リパーゼの値が高い状態が続く犬は、値が正常範囲に戻った犬よりも高齢である傾向があることも明らかになりました。また、退院後に低脂肪食を与えた犬と与えなかった犬の間で、リパーゼの値や症状に有意な差は見られませんでした。

これは、低脂肪食が直接的に血液検査の数値を改善させるわけではないことを示唆しています。

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