寝たきりになると拘縮になる理由は?症状や進行の目安、リスクと予防・改善方法を解説

寝たきりになると拘縮になる理由は?症状や進行の目安、リスクと予防・改善方法を解説

拘縮を予防する方法

拘縮を予防する方法

拘縮を予防するためには、日常生活のなかで意識的に関節を動かすことがとても重要です。自力で動くことが難しい場合でも、介護者による他動運動やストレッチを定期的に行うことで、関節や筋肉の柔軟性維持と血行促進を図ることができます。また、長時間同じ姿勢を続けず、一定時間ごとに体位変換や寝返りを行うことも効果的です。

良肢位(関節が自然な位置になる姿勢)を意識し、クッションや枕を使い身体の圧力が均等に分散されるよう工夫も大切です。さらに、筋肉や関節を温める温熱療法や入浴、マッサージを取り入れることも予防に役立ちます。

介助時は、急な動きや無理な力を避けて、痛みや不快感が生じていないかを細かく確認しながら、リラックスした体勢になるよう心がけることが大切です。これらの日常的な予防策の継続で、拘縮の発症や進行を効果的に防ぐことができます。

参照:『温熱療法による関節拘縮進行抑制効果の検証CiNii Research』(理学療法学)

拘縮を改善するケア

拘縮を改善するケア

拘縮を改善するケアは、無理のない範囲で関節や筋肉をゆっくりと動かし、痛みを与えずにストレッチや良肢位の保持、適切なポジショニングを心がけることが大切です。

ポジショニングを工夫する

ポジショニングの工夫は、寝たきりや介助が必要な方の拘縮や褥瘡予防、安楽な生活の維持にとってとても重要です。

まず、身体をねじらない、歪めない姿勢を基本とし、関節や筋肉が無理なく自然な位置で安定するようにサポートします。クッションや枕、専用の体圧分散用具を活用して、肩甲骨・仙骨・踵など骨突出部にかかる圧を軽減し、身体のどこか一部だけに荷重が集中しないようにします。

仰向け(仰臥位)の場合は、膝や首の下にクッションを入れることで自然な湾曲を保ち、下肢や腕も軽く持ち上げてリラックスできる状態を作ります。横向き(側臥位)の際は、両膝の間にクッションを挟み、骨盤や体幹の軸が一直線になるように調整します。

ベッドの角度や高さも調節し、介助者自身の腰や手首も負担をかけずに安全性の高いケアができる体勢を心がけることがポイントです。どのポジショニングでも、患者さんの呼吸・表情・皮膚状態をよく観察し、快適と安全性を両立した姿勢作りを続けることが大切です。

訪問リハビリテーション・マッサージを受ける

訪問リハビリテーションやマッサージを受けることで、拘縮の改善や予防に大きな効果が期待できます。理学療法士や専門スタッフによる関節可動域訓練やストレッチ、日常生活動作の練習を自宅で継続的に受けられるため、筋力や柔軟性の向上につながります。

マッサージでは硬くなった筋肉をやさしくほぐして血流を促進し、痛みやこわばりの軽減も目指せます。その結果、寝返りや立ち上がりなど日常動作がしやすくなり、本人の自立度向上やご家族の介護負担軽減にもつながります。定期的な訪問ケアが、拘縮の進行予防と生活の質の向上に欠かせません。

医師・療法士の指示に従い装具(スプリント)を利用する

拘縮の改善には、医師や療法士の指示に従い装具(スプリント)の適切な利用が重要です。スプリントは関節を正しい位置に保ち、過度な屈曲や伸展を防ぎながら筋肉や腱、関節包の短縮を抑える役割があります。

また、一定時間持続的な矯正力を加えることで関節や軟部組織が徐々に伸びやすくなり、可動域の拡大や痛み軽減にも効果が期待できます。患者さんの状態や生活動作に合わせ、装着時間や形状を調整しながら、リハビリと併用して使うことが大切です。専門職に相談し、安全性の高いかつ効果的な方法で取り入れます。

参照:『スプリントの発展の経緯と今後の課題 特 集 2』(日本義肢装具学会誌)

介護者がストレッチやマッサージを行う

介護者がストレッチやマッサージを行う際は、無理をさせず安全性の高さに配慮しながら、痛みや違和感がない範囲でゆっくりとした実施が大切です。ストレッチは肩や肘、膝、足首など主要な関節をゆっくり伸ばし、キープして筋肉や腱、関節包をやわらかく保つことを意識しましょう。

マッサージは手のひらや指で円を描くように行い、筋肉の緊張やこわばりを和らげるようにします。本人の呼吸や表情を確認しながら、リラックスできる雰囲気をつくることも効果的です。継続的なケアにより、拘縮の進行予防や関節の動きを維持できます。

配信元: Medical DOC

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