妊娠中のインフルエンザ予防対策

インフルエンザワクチンは妊娠中でも接種できますか?
妊娠中のどの時期でもインフルエンザワクチンを安全に接種することができます。むしろ、日本産科婦人科学会は妊婦さんへのインフルエンザワクチン接種を強く推奨しています。
妊娠中のワクチン接種のメリットは以下のとおりです。
妊婦さんの重症化予防:ワクチン接種により妊婦さんの入院リスクが約40%減少します
赤ちゃんへの抗体移行:母体で作られた抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに移行し、生後6ヶ月頃まで赤ちゃんを守ります
早産リスクの低下:インフルエンザによる早産のリスクを減らせます
安全性についてはインフルエンザワクチンは数十年使用されており、妊婦さんや赤ちゃんへの悪影響はないとされています。妊娠初期も含め、どの時期でも接種可能ですが、流行期(12月~3月)に備えて10月~11月頃の接種が理想的です。
参照:『産婦人科診療ガイドライン 産科編2023』(日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会)
家庭内感染を予防するためにできることはありますか?
家族がインフルエンザにかかった場合、妊婦さんへの感染を防ぐことが重要です。感染者の隔離対策は以下のとおりです。
可能な限り別室で過ごしてもらう
感染者はマスクを常時着用する
部屋を出る際は手洗い・手指消毒を行う
妊婦さん自身の予防策は以下のとおりです。
こまめな手洗い
アルコール手指消毒剤の活用
十分な換気(30分に1回以上、数分間程度)
マスクの着用(不織布マスクが効果的)
これらの対策を徹底してください。
参照:『換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法』(厚生労働省)
編集部まとめ

妊娠中のインフルエンザ感染は、母体の重症化リスクが高く、適切な対処が必要です。しかし、過度に心配する必要はありません。インフルエンザワクチンの接種、日常的な感染予防対策、そして症状が出た場合の早期受診と適切な治療により、リスクを大幅に減らすことができます。
また、家族全員でワクチン接種を受け、日頃から感染予防対策を実践することで、妊婦さんを守ることができます。インフルエンザ流行期を健康に乗り切るために、本記事の内容を参考に、かかりつけ医と相談しながら適切な予防と対処を行っていきましょう。
参考文献
『産婦人科診療ガイドライン 産科編2023』(日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会)
『妊娠している婦人もしくは授乳中の婦人に対しての 新型インフルエンザ(H1N1) 感染に対する対応Q&A (一般の方対象)』(日本産科婦人科学会)
『換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法』(厚生労働省)

