筆者の話です。
雨の中、夫が駅まで迎えに来てくれた日のこと。
帰宅直後にふと浮かんだ“違和感”が、わが家の家事の形をそっと映し出して──。
雨の帰路
友人との買い物帰り、ぽつぽつと雨が落ちてきました。
「洗濯物、大丈夫かな」と一瞬よぎったものの、夫から「雨だから迎えに行くよ。帰りの時間を教えてね」と連絡が入りました。
その言葉がうれしく、不安もすっと和らいだのです。
これなら洗濯物も平気だろうと思い込み、迎えに来てくれた車に乗り込むと、雨脚はさらに強まっていきます。
私はそのまま安心した気持ちで家へ向かいました。
胸のざわめき
ところが駐車場で車を降りた瞬間、ベランダで揺れる白い布が目に飛び込んできました。
雨風にあおられ、重たく垂れ下がった洗濯物。
迎えに来てくれたありがたさと、この光景がどうしても結びつかず、胸の奥に小さなざわめきが広がりました。
「あれだけ降っていたのに、どうして気づかなかったんだろう」そんな思いが浮かんでは消え、違和感だけが静かに積もっていったのです。

