
嫁を徹底的に追い詰める毒義母と、ドケチで自己中心的な夫。読者から「酷すぎてリアル感がヤバイ」と震えるような感想が寄せられているのが、コミカライズもされた人気作「義母クエスト~結婚したらいきなりラスボス戦でした~」だ。実はこの物語、すべて原作者・かづさん(@kadu0614)の実体験だという。現在は平穏な生活を送る彼女が、かつて経験した壮絶な闘いの日々を振り返った。
■嫁を追い出し「理想の後妻」を狙う義母の算段


看護学生のとき、実習先で出会った秋彦と結婚を決めたかづさん。彼の母からの猛反対を受け、秋彦は親子の縁を切る決断を下したが、新婚旅行から帰宅したそのとき、義母からの衝撃的な電話がかかってくる。
義母の狙いは、とにかく嫁を追い出すことに集約されていた。嫁が自ら音を上げて出て行けば慰謝料を払わずに済み、その後で自分の理想とする「後妻」を迎えればよいと考えていたのだ。義母が夫の親戚に結婚を秘密にしていたのも、すぐにいなくなる嫁を紹介する必要はないという身勝手な理由からだった。一向に出て行かないかづさんに対し、義母はいら立ちを募らせ、嫁いびりの手をさらに強めていった。
こうした義母の人間性は周囲も熟知していたようだ。晩年、義母が認知症になったときに親戚の女性たちから聞かされたのは、「あのお義母さんとは大変だったと思う」という同情の声だった。義母は親戚中で有名な「鬼ババ」だったが、本人は自分を「周囲より一歩上を行く有能な存在」だと信じて疑わなかったという。
■漫画家も顔を歪めて描く「狂気の表情」
本作の魅力は、漫画を担当した赤星たみこさん(@tamikong)による、圧倒的な画力にもある。回を追うごとにエスカレートする義母の狂気に満ちた表情は、読者に強烈なインパクトを残している。
赤星さんによれば、キャラの顔を描くときは無意識に自分も同じ表情をしてしまうのだという。義母の恐ろしい顔を描きながら眉をしかめ、口を歪ませる日々。シワが増えるのではないかと危惧しつつも、「表情筋を使って顔痩せしてほしい」と願いながら執筆を続けている。バリエーションが尽きそうなほど激化する「狂気の顔」は、まさに描き手の限界に挑む作業だ。
かづさんの強靭な人間力と、赤星さんの臨場感あふれる表現。二人のタッグが、単なる嫁姑問題を超えた、最も質の高い人間ドラマを作り上げている。
取材協力・画像提供:かづ(@kadu0614) 赤星たみこ(@tamikong)
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