
フリーアナウンサーでタレントの久米宏さんが1月1日、肺がんのため亡くなった。享年81。
久米さんは1967年、TBSにアナウンサーとして入社。歌番組「ザ・ベストテン」、クイズバラエティ「ぴったしカン・カン」などの司会を務め、人気アナウンサーとして広く知られるようになった。1980年にフリーに転身後は、日本テレビ系のトーク番組「おしゃれ」で4代目司会を担当。さらに1985年10月にスタートしたテレビ朝日系報道番組「ニュースステーション」ではメインキャスターに就任し、番組最終回となる2004年3月26日まで、18年半にわたって“テレビ朝日の顔”を務めた。
妻・麗子さんは「大好きなサイダーを一気に飲んだ後、旅立ちました。まるでニュースステーションの最終回でビールを飲みほしたあの時のように」とコメントを発表、久米さんの最期を明かしている。
「ニュースステーション」の後番組として誕生したのが「報道ステーション」だ。メインキャスターを務めたのは、テレビ朝日出身でフリーアナウンサーの古舘伊知郎。古舘は、お笑いコンビ・アンジャッシュ渡部建のYouTubeチャンネル「渡部のサシ飲み」(2025年10月18日公開)に出演した際、「話をもらった時はものすごいビビった」と当時の心境を振り返った。
古舘は久米さんについて、「悪態をついたり、久米さんうまいじゃない。“職業=悪態”ですよ、あの人。ニュース原稿を読まないといけないとき、わざとニュース原稿を立てるんですよ。『私は局のアナウンサーのように、今、ベタ読みしてるんですよ』っていう演出をするわけですから。ただ、一世を風靡してるから、久米さんみたいな意地悪な演出はできないわけですよ」と久米さんの技術を立て、バトンを引き継ぐ当時の苦労を語った。
久米さんは2021年5月、自身のYouTubeチャンネル「久米ネット」で、「ヨットの旅に出る」と宣言して、以降は芸能活動を休止していた。それでも、テレビ報道に革命を起こした存在として、影響力は今も色あせない。
歯切れのいい語り口と鋭い視点で時代に切り込んできた久米さん。あの名調子がもう聞けないと思うと寂しい限りだ。合掌。
(所ひで/YouTubeライター)
