安全に治療を受けるための注意点とクリニック選び
編集部
抜歯即時インプラントを安全に受けるために、どのような検査や準備が必要なのでしょうか?
佐藤先生
まず、CTによる三次元的な骨の分析が欠かせません。骨の厚み・高さ・血管や神経の位置を把握したうえで、安全に埋入できる計画を立てます。必要に応じて歯周治療や骨再生治療を先におこなうこともあります。全身疾患のある方は、主治医と連携してリスク管理をおこなうことが重要です。準備を丁寧におこなうことで、手術の成功率を高めることができます。重要なのは設備と技術力、そして医師との相性です。抜歯即時インプラントの経験がある専門家は多くありません。なお、前歯のインプラントは基本的に抜歯即時でおこなわれます。また、抜歯を決める前に、根管治療などほかの選択肢を検討できるかも確認しておくとよいでしょう。
編集部
術後の腫れや痛み、感染などを防ぐために注意すべき点を教えてください。
佐藤先生
手術後は腫れや軽い痛みが出ることがありますが、多くは数日で落ち着きます。痛みについては麻酔や腫れ止めといった選択もあります。冷やしすぎや喫煙、激しい運動は治癒を妨げるため避けましょう。また、抗生剤やうがい薬を正しく使用し、歯ブラシは傷口に当てないように注意します。腫れが長引く場合や強い痛みがある場合は、感染の可能性もあるため早めに受診してください。
編集部
クリニックを選ぶ際、どのような点を確認すると安心でしょうか?
佐藤先生
CTやシミュレーションソフトを用いた事前の診断体制が整っていること、そしてインプラント専門医や経験豊富な医師が在籍しているかが大切です。ただし、専門医でも抜歯即時をやったことがない人は少なくありません。実際に自分と同じようなケースをどれくらい経験しているか、症例を見せてくれるか確認しましょう。また、歯科医師側に指導しているような医師であれば、より高い技術力が期待できます。さらに、治療後のメンテナンスをしっかりおこなってくれるクリニックを選ぶことも重要です。即時埋入は高度な判断と技術が求められるため、手術後のフォロー体制まで確認しておくとより安心です。
編集部まとめ
抜歯即時インプラントは、短期間で見た目と噛む機能を回復できる画期的な治療法です。しかし、骨や歯ぐきの状態を正確に見極めることが成功のカギであり、誰にでも適応できるわけではありません。大切なのは、速さではなく確実さです。信頼できる医師と十分に相談し、自分に合った治療計画を立てることが、長く健康な口元を守る第一歩です。本稿が、安心してインプラント治療を検討するきっかけとなりましたら幸いです。

