「1回限りのはずが定期購入に」「体調悪化しても解約できず」医薬品通販トラブル増加、60代以上からの相談が8割

「1回限りのはずが定期購入に」「体調悪化しても解約できず」医薬品通販トラブル増加、60代以上からの相談が8割

インターネット通販で医薬品の「定期購入」をめぐるトラブルに関する相談が増加しているとして、国民生活センターは1月14日、注意を呼びかけた。

「1回限りの購入だと思って申し込んだところ、実際には定期購入契約になっていた」というケースや、「返金保証の条件がわかりにくい」といった相談が寄せられているという。

中には、「使用したら体調不良が悪化したので解約したい」と申し出ても「定期購入契約なのでできない」と断られたケースもあった。

一般用医薬品は、店頭だけではなくネットでも気軽に購入できる。一方で、国民生活センターによると、全国の消費生活センターなどに寄せられた「医薬品のネット定期購入」に関する相談件数は、2021年度以降、増加傾向にある。

とくに高齢者からの相談が多く、2024年度には60代以上が8割を占めていた。

●解約してもらえず「納得できない」

相談事例としては、次のようなケースがあった(国民生活センターの資料より)。

・単品を1回限りで購入したつもりが定期購入契約に(70代男性)

「パソコンでニュースサイトを見ていたところ、『水虫の治療薬が今だけ50%オフ』という広告があり、販売サイトから注文した。

翌日届いた注文確定メールの金額が広告より大幅に高くおかしいと思っていたところ、商品が4個入った荷物が届いた。

販売事業者に確認すると、4個ずつ届く定期購入契約になっていると言われた。1回限りの購入のつもりで、定期購入ではないはずだったが、『初回は解約できない』と説明された」

・「全額返金保証」を受ける条件が厳しく返金してもらえない(50代女性)

「SNS広告を見て、かかとの角質を取る医薬品を後払いで注文した。約1カ月後に商品が届いたが、すでに別の商品を使っていたため、販売事業者に返品と解約を申し出た。

すると『発送10日前までに連絡が必要』『次回分はすでに発送済みで支払いが必要』と説明された。

広告には返金保証があると書かれていたが、実際には6回の継続購入や空き箱、利用明細書の返送など厳しい条件があると言われ、納得できない」

・医師から使用しないよう言われたのに解約できない(60代女性)

「動画配信サイトの広告を見て、手足のしびれが取れるとうたう医薬品を購入した。お試しのつもりだったが、実際には定期購入契約だった。

数回使用したところ発疹などの症状が出て、医師から使用を中止するよう言われた。体に合わないため返品を申し出たが、『定期購入のためすぐには解約できない』として断られた」

●「定期購入なっていないか購入前に確認を」

国民生活センターは、ネット広告やSNS広告では「1回限り」「定期縛りなし」など、誤解を招きやすい表現が使われることがあると指摘する。

定期購入であることや解約条件、返金条件がわかりにくいケースも多く、購入前に最終確認画面を含めて契約条件を十分に確認する必要があるとしている。

また、購入前には次の点に注意し、体調に異変を感じた場合は、すぐに使用を中止するよう呼びかけている。

・販売サイトに法令に基づく表示事項が記載されているか確認しましょう。
・定期購入になっていないかなど、広告表示や購入画面の記載内容をよく確認しましょう。
・購入前に、その医薬品を使用する必要があるか、さらに、定期購入する必要があるか、自身で確認しましょう。
・体調に異常を感じたらすぐに使用を中止しましょう。

消費者トラブルについては、全国共通の消費者ホットライン「188(いやや!)」で相談を受け付けている。

提供元

プロフィール画像

弁護士ドットコム

「専門家を、もっと身近に」を掲げる弁護士ドットコムのニュースメディア。時事的な問題の報道のほか、男女トラブル、離婚、仕事、暮らしのトラブルについてわかりやすい弁護士による解説を掲載しています。