「軽度認知障害」と「認知症」の違いとは?
軽度認知障害(MCI)と認知症の違いは、日常生活への影響(自立できているか)です。
・MCI:検査や本人・家族の実感として認知機能の低下はあるが、生活は概ね自立
・認知症:認知機能低下によって、買い物・服薬・金銭管理・調理・交通機関の利用などで支障が出て見守りや支援が必要
MCIの段階は、原因によっては改善や維持が期待できることがあり、ここでの介入が将来を左右します。反対に「物忘れは歳のせい」と放置し、背景に治療可能な病気(慢性硬膜下血腫・正常圧水頭症・甲状腺機能低下症など)が隠れていると、対応が遅れることがあります。
軽度認知障害の主な原因
認知機能低下症状がある場合には、かかりつけの内科があればそこで相談するか、必要に応じて精神科・心療内科、睡眠外来、脳神経内科、脳神経外科へ受診して相談するのが良いでしょう。
アルツハイマー病などの神経変性疾患
MCIの背景として多いのがアルツハイマー病の初期段階です。特徴は近時記憶(最近の出来事)の低下で、「同じ話を繰り返す」「約束を忘れる」が目立ちます。
脳血管障害(小さな脳梗塞の蓄積など)
高血圧・糖尿病・脂質異常症がある方では、脳の小血管病変などが積み重なり、注意・処理速度・段取り力が落ちることがあります。症状は、できることと、できないことの差が出やすい(まだら)傾向もあります。
治療可能な原因(うつ、睡眠障害、薬、内科疾患など)
うつ状態では集中力・意欲が落ち「認知症みたい」に見えることがあります。
睡眠時無呼吸症候群、甲状腺機能低下、ビタミンB12欠乏、過量の睡眠薬・抗不安薬なども認知機能に影響します。ここは改善できる余地が大きいので、自己判断せず評価を受けるのがおすすめです。

