認知症の主な原因
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は最も頻度が高い原因です。
初期は「食事したこと自体を忘れる」「同じ質問が増える」など、近時記憶障害が中心で、進行とともに見当識(日時・場所)や段取り力が低下します。家族の方は、服薬・金銭・火の管理など、事故につながる部分から支援を始めることが必要になります。
脳血管性認知症
脳血管性認知症は、脳梗塞・脳出血などの後に生じ、身体麻痺や歩行障害など神経症状を伴うことがあります。悪化が階段状に起こる場合もあります。再発予防(血圧・血糖・抗血栓薬など)が進行抑制のために重要です。
レビー小体型認知症
幻視(実際にないものが見える)、パーキンソン症状(ふるえや、体がスムーズに動きにくくなることなど)、睡眠中の異常行動(レム睡眠行動障害)が手がかりになります。薬の副作用が出やすいこともあり、専門的な調整が重要です。幻覚や不穏が強い場合には、自己判断で薬を増減せず必ず主治医へ相談してください。
軽度認知障害の代表的な症状
物忘れ(特に最近の出来事)
「さっき聞いた話を忘れる」「予定を忘れる」「同じ質問が増える」。ただし、メモや工夫で補えることが多く、生活は自立していることが多いです。すぐできる対策としては、予定は1か所(カレンダーやスマホなど)に集約し、物は定位置に置くことなどが良いと思います。本人や家族が不安、仕事や家事のミスが増えた、短期間に悪化した場合には受診することをお勧めします。
段取り力・注意力の低下
料理や家事がうまく回らないことや、同時進行が苦手になったり、ミスが増えたりする症状などが見られます。対策としては、チェックリストを用いた手順の見える化や、マルチタスクは避けて一度に一つの作業を行うこと、睡眠をしっかり確保することなどが挙げられます。突然の混乱や急激な悪化は、せん妄や脳卒中の可能性もあるため早目に受診することが必要です。
言葉・空間認知の軽い障害
言葉が出にくい、道に迷いやすい、運転や駐車が不安になるなどの症状が見られます。車の運転は同乗者を乗せて慎重に行うなどの対策もありますが、症状の程度に応じて運転操作の中止も考慮する必要があります。もし急な失語(会話が成り立たない)、片側の視野障害などの症状が出現した場合には脳卒中を疑って救急病院を受診するようにしてください。

