●裁判所「極限的な状態にあったとまではいえない」
叔母2人は叔父の恐怖に支配され、自由に行動できなかったとして無罪を主張していた。これに対して、裁判所は当時の状況において、叔母2人に適法な行為が期待できたかどうかを検討した。
その結果、叔母2人は叔父の命令に従いながらも、修ちゃんに暴行する際に力を弱めるなどしていたことなどから、「他にまったく選択肢がないような極限的な状態にあったとまではいえず、適法行為の期待可能性はあり、その程度が相当程度低下していた」として、無罪の主張を退けた。

●母親は叔父から性的暴行も受けていた
量刑の理由について、松田裁判長は、修ちゃんが「強度かつ理不尽な暴行を加え続けられた末に死に至ったもので、肉体的苦痛のみならず、絶望感や将来が奪われた無念さは察するに余りある」などと指摘。
遺体をスーツケースに入れて放置した点も含めて「犯行全体の犯情は相当悪質」と述べた。
一方で、共犯者の中で最も責任が重いのが叔父であることは「明らか」とし、母親ら3人は「従属的な立場にあった」と判断した。
叔母2人については、修ちゃんの手足をつかんだものの、その後の母親と叔父による暴行に直接関与していないことなどから、執行猶予を付けるのが相当とした。
母親については、叔父から肉体的・性的暴力を受けていた状況を考慮しつつも、2度にわたって修ちゃんを鉄パイプで殴るなどした点を重くみて、「その意思決定は強く批判するほかない」として、実刑は免れないと結論づけた。

