近所の気になる放置子・健也君は徐々に気になる行動をするようになり春香は戸惑いと苛立ちを感じるようになっていきます。しだいに近所の子どもたちとのトラブルが増え、ついには1人ぼっちに…。
気になるけど、踏み込めない…
健也くんと遊んでいるときに少し家族の話を聞いてみると、最近弟ができたようでした。なるほど、産後だからママが家の外に出てこないのかもしれないと思いました。
また、その子が少し大きくなると、健也君の親御さんも下の子を抱っこして外に出てくる姿を見かけるように。でも、挨拶を交わす程度で少し健也君に話しかけると家に戻ってしまいます。大抵は、健也君だけが先に外に出てきて、1人でぽつんとしています。
「陽太のママ、陽太は?」
ある日の夕方、健也君が声をかけてきました。健也くんの家の方からは赤ちゃんの泣き声が聞こえます。
「今日はパパが帰ってきたら、2人でお買い物行ってるんだ」
「ふーん…そうなんだ…」
そう言って、彼は近くの植え込みの葉っぱをむしり始めました。どこか寂しそうな様子が気になり、ついいろいろ聞きたくなります。でも、お節介かも知れないと思うと、どうしても踏み込むことができませんでした。
そうこうしているうちに陽太たちが帰ってきて、2人はいつものように遊び始めました。
問題行動で気を引く男の子
またある日は、近所のママ友と立ち話をしているときでした。私たちが楽しそうに話していると、健也君はわざとその間を、勢いよく自転車で通り過ぎていきました。
「もう!健也君、危ないよ」
ママ友が思わず声を荒げると、彼はにこっと笑って、また同じように私たち2人の間を猛スピードで通り過ぎていきます。それは明らかに、私たち大人の注意をひこうとしている行動でした。
「なんか、わざとやってるよね…」とママ友が苦笑いし、私も、困った顔で「そうみたい…」としか言えませんでした。

