「愛」という名の洗脳30年。実母を拒絶して初めて知った、本当の自由|実母の宗教勧誘に悩んだ話#5

「愛」という名の洗脳30年。実母を拒絶して初めて知った、本当の自由|実母の宗教勧誘に悩んだ話#5

新平の言葉に沈黙した母から、後日、謝罪と名簿抹消を伝える手紙が届く。適切な距離を置くことで、すみれは母の影におびえる日々を卒業した。自分の足で立ち、家族と歩む決意をした彼女の心には、清々しい風が吹いていた。

「みんな別の人間」夫の言葉は母に届くのか

祖母 後ろ姿

「お義母さん」

新平の声は、おだやかに、しかし、断固としたひびきを帯びていました。

「お義母さんが何を信じても、それはお義母さんの自由です。でも、人にはそれぞれ人格があります。お義母さんも、すみれも、私も、そして美鈴も…。みんな、別の人間なんです」

電話の向こうで、母のすすり泣くような音が聞こえてきました。

「お義母さんは、すみれを一人の大人として、尊重してあげてください。彼女の決断を、一人の人間として受け入れてください。それができないのであれば、これ以上、私たちの生活にふみ込ませることはできません」

夫のおかげで、母から解放された

夫婦 信頼

長い沈黙が続きました。数十秒が、永遠のように感じられました。 やがて、かすれた声で母が答えました。

「……私はただ、みんなでしあわせになりたくて……すみれをそんなに苦しめていたなんて、思わなくて……」

「…その言葉が本心なら、今は距離を置きましょう。お義母さんも、自分が何をしていたか、一度、ゆっくり考えてください」

新平が電話を切ると、部屋に静寂が戻りました。

私はソファーに崩れ落ちるようにして、新平の腰にしがみつきました。

「ありがとう……ありがとう、新平さん……」

「いいんだよ。俺が守るって、結婚するときに約束しただろ」

それから、母からの連絡はパタリと止まりました。

数か月後、一通の手紙が届きました。そこには、勝手に登録したという名簿から、美鈴の名前を抹消したこと、そして、自分の言動が、いかに私を傷つけていたかを反省する言葉がつづられていました。

配信元: ママリ

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